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6月5日(水)、国際ホテル科と国際観光科の1年生を対象とした特別授業が行われました。本学ではおもてなしの精神?ノウハウを宿泊現場のリーダーから学ぶことを目的として、歴史と高い実績を持つ旅館の若女将をお招きしています。2年前から始まった特別授業は、今年で3回目になります。
今回お招きしたのは、石川県和倉温泉の高級老舗旅館”加賀屋”の若女将「小田絵里香 様」。凛とした佇まいながら、柔らかくお話される小田様のお姿から、旅館の格式高さがうかがえます。
「プロが選ぶ日本のホテル?旅館100選」において、36年連続「日本一」に選ばれるなどそのおもてなし力の高さが評価される加賀屋。今回の特別授業では、接客する上での心構えを軸にして、インタビュー形式でお話しいただきました。
石川県和倉温泉「加賀屋」
全国の旅行会社が投票する「プロが選ぶ日本のホテル?旅館100選」において、36年連続「日本一」に選ばれた石川県和倉温泉の老舗温泉旅館。全国から多くの宿泊客が訪れる。
一番大切なこととして、「お客様との出会いは一期一会であること、その縁を大切にすること」とお話しされました。旅館という場所は、他の選択肢が多くある中で、あえて訪れてくれるお客様がいます。選ばれた理由に沿って寄り添った対応を考えるということは、ホテル?観光の分野における専門知識を学び始めた学生にとって、知識の前提としての心構えを再確認するものとなりました。
「接客業にはご意見やクレームが必ず存在すると思います。特にクレームは大きな影響となるおそれがありますが、普段から気をつけるべきポイントはどのようなところでしょうか?」という問いに対しては、まず、クレームが生じる原因を「接客を行う側の都合が優先されてしまったとき」「一言多い?少ないとき」「感性が異なるとき」と、大きく3つの要素に区分されました。予防策として、報告?連絡?相談の重要性を説かれましたが、そのあり方について、「些細なことでも情報共有を徹底すること」とお話しされました。「怒られるかもしれない、と考えて報告を躊躇すると、お見送りの時やお帰りになられた後にクレームとして寄せられ、結果として全体の信用を失います」という言葉に、学生は真剣なまなざしを向けていました。
特別授業の終盤には学生からも直接質問が寄せられました。
小田様は以前、航空会社でキャビンアテンダント業務に従事していたとのこと。旅館の若女将になるにあたって心境の変化や、壁にぶつかったときにどう乗り越えたかについて、「謙虚な気持ちで勉強することももちろんですが、地域の方、社員一人一人が教えてくれたことが自分の力になっています」とお話しいただきました。