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関根学園高校(新潟県上越市)と神田外語学院 国際ビジネスキャリア科の高専連携の越境キャリア教育が実施されました。今年で5年目となる本プログラムは、前年と同様にオンライン教育と対面型教育をハイブリッドした形式で行われます。
全体的なプログラムの流れとしては、7月頃まで高校生と国際ビジネスキャリア科の学生がオンライン上で交流を深めた後、8~9月に互いの地域をフィ―ルドワークしていきます。11月にはフィ―ルドワークの中で得られた調査結果をもとに、高校生と神田外語学院の学生がそれぞれプレゼンテーションをします。さらに今年度は、上越市の地域創成をテーマに市役所へプレゼンテーションをする予定です。
前回の授業では、国際ビジネスキャリア科の1年生が、東京でのライフスタイルや食生活についてプレゼンテーションをしましたが、今回の授業では関根学園の高校生が、新潟の衣食住?娯楽等をテーマに発表します。こうした授業を通して国際ビジネスキャリア科の1年生と関根学園の高校生は、互いの土地や価値観を理解しあうだけではなく、プレゼンテーションのスキルも高めあっていきます。また、国際ビジネスキャリア科の2年生は、1年生と高校生が共に学べる授業プランを考え、授業内では司会進行といったまとめ役を務め、積極的に周囲を引っ張っていくことでリーダーシップの向上も目指します。
関根学園の高校生が、娯楽?衣?食?住のグループに分かれてプレゼンテーションをしていきました。食をテーマにしたグループでは、出陣餅をはじめとする特産物の紹介や、東京ではなかなか見られない食べ物なども紹介してくれました。
住をテーマにしたグループでは、東京と新潟の土地を比較してメリットとデメリットを列挙し、さらには新潟県の気候的な観点から、雪国に住む楽しさや大変さについて明らかにしていました。学生たちは、スライドを見せながら分かりやすく説明している高校生のプレゼンテーション力に驚いている様子でした。
娯楽グループではスキーやお祭りなど、新潟県で有名なスポーツや行事について紹介があり、発表を聞いた学生は特色あるさまざまなイベントの写真に目を奪われながらも、高校生の説明にしっかりと耳を傾けていました。
衣服をテーマにしたグループは新潟県民の衣服の特徴について、地理的、人為的な要因という視点を軸に、しっかりとした考察を交えて紹介してくれました。発表を聞いた学生は高校生の着眼点の鋭さに驚いており、意見の根拠も明確に提示していることから、高校生の発表のレベルの高さを感じているようでした。
越境キャリアワークショップはどのようなことをねらいとしているのでしょうか。国際ビジネスキャリア科の池田先生は越境プログラムについて、以下のように語っています。
「越境キャリアワークショップでは、高校生と専門生が混ざり合い、互いの住み慣れた土地を離れ、オンライン上や対面で往還し合うことにより、当たり前だと感じていた自身の価値観を変容させていきます。今年度も越境キャリア教育を通して、学生たちのコミュニケーション能力、多角的な思考力、ゼロから1を生み出す力を養っていき、より良いキャリア形成へとつなげていきます。また、高校生との交流を通して、リーダーシップ力やプレゼンテーション能力を高めることもこのワークショップのねらいです。」
次の授業に向けて、高校生が自己紹介カードを作成する課題が出されました。このような課題は神田外語学院の学生が考えたものであり、高校生と楽しくコミュニケーションをとるために試行錯誤する姿がうかがえます。
まだまだ続く越境キャリアワークショップ。次回もオンラインで交流を深めていき、8月には対面でのフィ―ルドワークが予定されています。神田外語学院の学生と関根学園の高校生は、このワークショップの中で互いの価値観について新たな気づきを得ていくことでしょう。越境キャリアワークショップの今後に期待が膨らむと同時に、彼らが成長していく姿からも目が離せません。