英語や韓国語、フランス語など、外国語に興味を持っている人の中には、語学の専門学校への進学を考えている人も多いでしょう。「興味がある言語を勉強するのは楽しそう!」と思っていても、卒業後の就職先について気になる人もいるのではないでしょうか。
想像の通りかもしれませんが、語学の専門学校からの就職先はやはり語学を活かせる業界が多い傾向にあります。具体的にはホテル?航空?観光を始め、接客関連の業界への就職が目立ちます。
一方、意外なところでは、法律事務所で英文の書類を取り扱いながら活躍する人や、外国人対応を担う警察官として活躍する人もいます。いずれにしても、語学専門学校の卒業後は、在学中に磨いた語学力を活かして様々な業界で活躍できる可能性があります。
とはいえ、この記事を読んでいる皆さんの中には、「具体的にどんな企業に就職できるの?」と不安を感じる人や、「語学専門学校はたくさんあるけど、どんな学校を選べばいいの?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、
- 語学専門学校を卒業した人の就職先の例
- 業界の実情や就職率
- 就職しやすい語学専門学校の選び方
などを紹介していきます。皆さんの進路選択の参考にしていただければ幸いです!
目次
1.語学の専門学校からは多種多様な業界や仕事に就職できる
語学専門学校からは語学力を活かせる接客関連の業界を中心に、多種多様な仕事に就職できます。以下に業界ごとの具体例を挙げます。
この他にも、商社やメーカー、金融、不動産など、語学専門学校から就職できる仕事は多岐にわたります。
例として、当ブログを運営する語学専門学校「神田外語学院」の2023年卒業生の就職先について、業界別の割合を紹介します。
?■神田外語学院 2023年3月卒業生 就職内定先 業界別割合
最も多い業界は「ホテル/ブライダル/外食」(23.7%)、次に「教育/情報/サービス/各種企業」(21.0%)、その後に「運輸/物流」、「小売/アパレル」と続きます。
※具体的な企業名は4章で紹介しています。あわせてご覧ください。
コロナ禍以前は「航空/空港」または「ホテル/ブライダル/外食」が最多になることが多く、これに「観光/旅行」を加えた3業界で50%以上を占めていました。2023年卒業生の就活市場ではまだコロナ禍の影響が残る状況でしたが、今後、訪日客の回復に伴って航空/空港?観光/旅行業界の求人数?就職者数も伸びていくことが予想されます。
- 参考:2020年度卒業生 就職内定先 業界別割合
「航空/空港」29.4%、「教育/情報/サービス/各種企業」17.0%、「ホテル/ブライダル/外食」16.6%、「観光/旅行」6.9%など
それでは、各業界の詳細や、コロナ禍の影響などを解説していきます。
1-1.航空/空港業界
航空/空港業界は外国人の利用者を相手にすることが多い仕事のため、外国語を話せる人材のニーズが高まる場所です。
具体的には機内でお客様にサービスを提供するキャビンアテンダント(客室乗務員)や、空港でチェックインや搭乗案内などお客様の対応をするグランドスタッフなどの仕事があります。その他、地上で飛行機を誘導したり貨物室の荷物を扱ったりするグランドハンドリングという仕事や、保安検査場の仕事、免税店等で接客の仕事に就く人も多くいます。
飛行機や空港という非日常的な空間で働くことに憧れる人が多いことから人気の業界です。
※航空業界に興味を持っている方には以下の記事もおすすめです。
1-2.教育/情報/サービス/各種企業
教育
民間の英会話スクールや子供向けの英会話教室で英語を教える仕事に就く人も多くいます。中学校や高校の英語の先生になるには大学等に進学して*教員免許を取得する必要がありますが、英会話教室等では教員免許は不要のため、専門学校卒業者でも英語の先生になることが可能です。
*中学?高校の教員免許を取得したい場合、専門学校卒業後に大学2年次に編入して教職課程を履修するという方法もあります。
※教員免許や大学編入学については以下の記事をご覧ください。
情報/サービス/各種企業
情報サービスの企業や特許事務所、市役所や医療法人などにも語学力がある人材へのニーズが存在します。このような企業?組織では、英語の文章を扱ったり、日本語が得意ではない在留外国人が訪れたりすることが多いからです。
この業界は他の業界に比べ、コロナ禍による影響がやや少ないため、ここ数年は就職先として志望する学生が増加傾向にあります。
■通訳は難易度が高い
という人もいると思いますが、通訳は難易度の高い職業のため、一般的な語学専門学校や大学を卒業してすぐに仕事ができるわけではありません。以下の2つのルートが一般的です。
- 一般企業に就職し、社内で「社内通訳者」を目指して実績を積む
- 通訳士養成学校に進学したり、「全国通訳案内士」という国家資格を取得したりして、フリーランスとして仕事を受注する
※全国通訳案内士については以下の記事で詳しく解説しています。
1-3.ホテル/ブライダル/外食
ホテル/ブライダル
ホテルは外国人が多く訪れるため外国語を使う機会も多く、付随するブライダルも含めて活躍する語学専門学校の出身者が多い業界です。特に外資系のホテルでは、非常に高い英語力が求められます。ホテル間での転職も多く、ステップアップも多い業界です。
ホテル業界もコロナ禍の影響を受けており、国内旅行の需要を取り込んで収益改善を図っている状況です。ブライダルに関しては、結婚式には大勢の人が集まるという特性から中止や見送りが相次ぎ比較的厳しい状況ですが、いずれも多くの企業が新卒採用を継続しています。
※ホテル業界に興味を持った方はこちらの記事もご覧ください。
外食
レストランにも外国人客が訪れることがあるため、語学力の高い人材へのニーズはあります。コロナ禍後の働き手不足により、求人数が急増している業界の一つです。
1-4.小売/アパレル
小売店やアパレルの販売現場にも外国人客は訪れるため、外国語を活かす機会があります。百貨店や家電量販店、化粧品店などの販売職として活躍する人も多くいます。中華圏からの訪日客も多いため、中国語で対応できる人材のニーズも顕著です。また、将来的にはバイヤーとして海外で買い付けの仕事をする可能性もあります。こうした仕事を目指す場合、語学力は特に重視されるでしょう。
1-5.運輸/物流
航空便?船便などで国際貨物輸送を担う企業においては、海外とのやりとりに際して外国語で書かれた文書に目を通したり作成したりする機会が多いため、語学力のある人材が重宝されます。燃油高騰などで今後の業績には懸念点もありますが、外国語人材へのニーズは常に高い業界のひとつです。
1-6.観光/旅行
旅行代理店やツアーオペレーター(ホテルや交通機関の手配を主に行う仕事)も、当然ながら外国人や海外のホテル等とやりとりすることが多いため、語学を活かす機会が多くあります。特に海外ツアーの添乗員や現地在住のガイドなどは高い語学力を求められるため、語学専門学校の出身者が多い職種です。
ただし、新卒採用についてはまだコロナ禍の影響で縮小している企業もあるため注意が必要です。
※観光/旅行業界に興味を持っている方には以下の記事もおすすめです。
1-7.金融/保険/不動産
金融関係でも外資系のクレジットカード会社などで外国語が必要になる場合や、保険?不動産でも外国人顧客の対応で語学力が求められるケースがあるため、それらの業界に進む卒業生もいます。また学生の中には「語学は好きだけど、必ずしも仕事に活かさなくても良い」と思っている人もいるため、広い視野を持ってこれらの業界を選ぶ人もいます。
1-8.商社/製造
運輸/物流業界と同様に、海外企業とやりとりする商社や、外国人労働者が多い製造現場など、商社や製造の業界でも語学を活かす機会はあります。特に商社は実際に海外に行って買付けを行うなど、高い語学力を求められることもあるため、より難しい環境にチャレンジしていく卒業生もいます。
ここまでは、語学の専門学校を卒業した人がどんな職種や企業に就職できるか解説してきましたが、「実際に就職できるのか?」という不安を感じている人もいるかと思います。次章ではその難易度について解説していきます。
2.語学の専門学校からの就職はしやすい
語学専門学校からの就職はしやすいと言えます。主な理由は以下の2つです。
- 語学力の高い人材を求める企業が多いから
- 就活のアピール材料になる様々な資格をめざせるから
2-1.語学力の高い人材を求める企業が多いから
もう一つは、航空業界やホテル業界など、語学力の高い人材を採用したいという企業からのニーズが毎年あるからです。そのため、語学専門学校には毎年さまざまな企業から求人票が届きます。
当ブログを運営する語学の専門学校 神田外語学院では、就職内定者のうち8割程度が企業から学校に届く求人票経由で内定を獲得しています。なお、就職率は例年95%前後です。
そもそも大卒が条件となっている職業や特殊な資格が必要な仕事を除いては、通常であれば語学専門学校の出身者が就職先に困るということは多くありません。
※大卒でなければ就けない仕事は以下の記事で解説しています。
【とはいえコロナ禍の影響は大きい】 2021年4月現在、特に語学に関連する業界はコロナ禍の影響を依然として受けており、語学専門学校からの就職が厳しくなっていることは事実です。2022年4月入社の採用も縮小傾向が続いています。 ただし、これから専門学校への入学を検討している皆さんが、2023年4月以降の入社を目指す場合、状況が改善している可能性もあります。 最初から夢を諦めてしまうのではなく、幅広い業界を視野に入れながら準備しておくのがよいでしょう。 |
2-2.就活のアピール材料になる様々な資格をめざせるから
一つ目は、就活のアピール材料として活かせる各種資格の取得をめざせるからです。多くの学校では、カリキュラムの中に資格試験対策の授業が含まれています。特にTOEIC?については、大手を中心に採用条件や昇進条件としてスコア基準を設定している企業も多く、就活市場で重要視されています。
語学専門学校で取得をめざせる資格(一例)
語学系資格 |
|
その他関連資格 |
*国家資格 |
※各資格に関してより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください
- 【一瞬でわかる】TOEICスコアの目安を100点ごと7段階で解説
- 【一目でわかる】TOEFLスコアの目安を10点ごと8段階で解説
- 【全国通訳案内士試験】傾向と対策、免除制度も有資格者が完全解説
- 旅行業務取扱管理者とは?資格概要~難易度?例題付き勉強法まで解説
次章では、就職しやすい専門学校に進学するために、学校選びてはどのような点に着目すべきか解説していきます。
3.就職しやすい語学専門学校の選び方(就職実績の見方)
就職しやすい語学専門学校を選ぶ際には就職実績を確認することになると思いますが、特に注目したいのは以下の3点です。
- 就職内定率
- 就職先の業界の多様性
- 就職のサポート体制
一つずつ解説していきます。
3-1.就職内定率
1点目は就職内定率です。就職内定率は「就職しやすさ」に直結した数字だからです。
内定率は各学校のホームぺージや入学案内書で紹介されていると思いますが、全体的な割合だけを見て判断するのでなく、あなたが興味を持っている業界や職種に、あなたが進学を考えている学科から大体何人くらいの人が受けていて、何人くらいの人が内定を獲得しているのかという実態を確認することが大切です。全体的の内定率が高かったとしても、例えばA学科は95%、B学科は65%などと学科ごとにムラがある場合もあるからです。
学科別の詳しい就職実績はホームページや入学案内書には掲載されていないことが多いので、電話やメールで直接問い合わせるとよいでしょう。
ちなみに、多くの学校では「就職を希望をした人」を母数として就職内定率を出しています。つまり、進学や留学をする人、アルバイトをする人やワーキングホリデーに行く人など就職を希望しない人は母数に含まれていません。このことから、多くの場合は内定率90%以上などと高い数字になっています。中には就職を断念して留学やワーキングホリデーに切り替えている人もいるので、実態は学校の担当者に直接聞いてみるのがよいでしょう。
3-2.就職先の業界の多様性
2点目は、就職先の業界の多様性です。当然、様々な業界に就職実績がある学校のほうが、卒業後の進路の幅が広がるからです。
高校生の時点では、「語学の勉強はしたいけど、将来やりたいことは決まっていない」という人は多いと思います。多様な業界に就職実績を持つ専門学校であれば、入学後でも航空、ホテル、観光、物流、IT、教育など、さまざまな進路を検討することができます。
入学前にある程度やりたいことが決まっているという人でも、専門学校で学ぶうちに進路希望が変わることもあるかもしれません。そうしたケースでも、就職先の業界が多様な学校なら安心です。
3-3.就職のサポート体制
3点目は、就職のサポート体制です。
就職活動は情報戦になるため、就職のサポート体制も重要です。「こんな企業が募集を開始しました」という情報や、「本学だけに求人票がきています」という案内を早期に知ることができるかどうか、つまり業界との関係性を高く持っているかという視点は重要になります。
サポートしてくれる職員が、あなたが希望する業界の就活ノウハウを持っているかという点も、就職活動の成否を分けるポイントになることがあります。
また、就職活動では、普段の自分をしっかりアピールするためにも精神面での安定も求められます。学校の就職サポートをしてくれる職員が安心感を持って話せそうな人かという点も、オープンキャンパスなどでチェックしておくと良いでしょう。
4.語学の専門学校から就職を目指すなら神田外語学院がお勧め
英語をはじめとした語学力を伸ばし、それを活かせる仕事への就職を目指すなら、当ブログを運営する神田外語学院がお勧めです。
創立以来、6万人以上の卒業生を送り出し、学生の語学力を伸ばし続けてきた実績があります。また、2年間英語を集中的に学べる「英語専攻科」、英語力+エアラインの専門知識?スキルを身につけられる「国際エアライン科」、英語力+観光に関する専門知識?スキルを身につけられる「国際観光科」、英語力+ホテルに関する専門知識?スキルを身につけられる「国際ホテル科」など、さまざまな学科があります。
4-1.高い就職内定率
神田外語学院の卒業生の約8割は、学校に届く求人票から就職が決まるため、99.3%と高い就職内定率を実現しています。1957年の創立から半世紀以上の歴史を持つ神田外語学院と、その卒業生が培ってきた実績に、企業が厚い信頼を寄せている証拠です。
また冒頭でもご紹介した通り、多様な業界に人材を輩出しているため安定感もあります。
就職だけでなく、4年制大学への編入学についても、東北大学や大阪大学、東京外国語大学などの国公立大をはじめ、法政大学や青山学院大学、姉妹校?新皇冠体育など幅広く実績を残しています。大学に編入学することで、就職先の選択肢がさらに広がります。 |
4-2.キャリア教育センターがしっかりサポート
神田外語学院ではキャリア教育センターが一人ひとりの学生をサポートしています。
- 商社、製造、運輸、旅行、航空、ホテルなど業種別の専門スタッフが常駐
- 業種別の専門スタッフに個別相談
- 最新の企業情報をキャッチ
- 卒業生や先輩の就職活動レポートを閲覧
- 求人情報をリサーチし、相談しながらエントリー
などが可能になっています。
4-3.英語力UPにおいて高い実績を誇る
神田外語学院2年生のTOEIC?平均点は611点(2023年3月卒業生実績)と、600点を上回っています。
上記の図の通り、大学生の平均点は485点ですので、大学生の平均点より高い水準であることがわかります。また、1学年あたりの学生約600人中、在学中に650点以上を取得した学生数は279名と、約3割の学生が高いハードルをクリアしています。
4-4.外国人教員から英語で英語を学べる
総合的な英語運用能力を育てる国際コミュニケーション英語(EIC)
外国人教員から英語で英語を習う「国際コミュニケーション英語(EIC)」という授業が、全学科(一部除く)必修で毎週90分×5コマあります。「聞く」「話す」「読む」「書く」の英語4技能を総合的に強化します。
授業は20人以下の少人数習熟度別クラスで、日本語禁止のルールで行われています。授業以外の時間でも、留学生と英語で会話ができる「ECL(English Conversation Lounge)」などを活用することで、「コミュニケーションのための英語」を身につけることができます。
EICについては以下のページにて動画で詳しく紹介しています。 共通科目:EIC(国際コミュニケーション英語) |
また、英語発信力を強化するために、プレゼンテーションやディスカッションのトレーニングも日常的に行うため、総合的なスキルアップを目指すことができます。
24か国から集まった129人の外国人教員が少人数クラスで教える
神田外語学院では24か国から129人の外国人教員が集まり、英語だけなくさまざまな言語を教えています。また、多様な国?地域出身の教員から会話やコミュニケーションを習う授業は、20人以下のクラス編成を徹底。外国人教員が各学生と十分にコミュニケーションがとれるように設計されています。
4-5.「英語力+α」が身につく11学科9コースがある
神田外語学院には11学科9コースが設置されています。どの学科でも英語力もしっかりと身につけるだけでなく、航空業界や観光業界、ホテル業界などの専門的な知識やスキルも習得できることが特徴です。
2年制課程 |
?英語専攻科 |
1年制課程 | ?英語基礎養成科 |
全ての学科*で、英語力に加えてビジネス?ITスキルを養う「共通科目」と、学科ごとの専門知識?スキルを身につける「専門科目」をバランスよく履修します。さらに3学期には、学生それぞれの目的に合わせて幅広い分野の授業を履修できる「選択科目」があります**。
*グローバルコミュニケーション科、留学科、英語基礎養成科は独自のカリキュラムで学ぶため、共通科目はありません。
**留学科、基礎養成科には選択科目はありません。
\2分で簡単!/
神田外語学院にご興味をお持ちの方は、教育の特長について紹介している以下の記事もぜひご覧ください。
5.まとめ
?今回の記事では以下3点について解説しました。
- 語学の専門学校からはホテル?航空?旅行など接客関連をはじめ、物流?金融?業界などさまざまな業界への就職を目指せる
- 語学の専門学校からの就職はしやすいと言える
- 語学の専門学校から就職を目指すなら神田外語学院がおおすすめ
?皆さんの進路選択のヒントになることを祈っています!