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グローバルコミュニケーション科では、世界の国や地域が抱える諸問題解決に取り組むための力を身につける「国際協力コース」を今年度から新設し、国際支援や国際開発など、戦略的に業務を遂行するための知識やスキルを学んでいます。今般、専門科目の一つである「国際開発論」の期末発表として、同コースの1年生が「SDGs」に関するプレゼンテーションを行いました。
「SDGs」とは、貧困や飢餓、エネルギー問題など、世界が現在抱えている様々な課題を解決するために定められた開発目標のことです。国際開発論を学ぶうえでの”入口”と言えるこのSDGsへの理解を深めるため、学生たちには全部で17ある目標の中から関心のあるものを一つ選び、自由にまとめて発表することが課されました。
なお、直前に発令された緊急事態宣言を受け、学生たちは自宅からオンライン配信でプレゼンテーションを行い、学院長をはじめ他学科の先生方がオーディエンスとして配信を視聴しました。
カナダの記録的熱波や熱海市の豪雨など、地球温暖化によるとみられる災害で環境問題に関心を持ったというグローバルコミュニケーション科国際協力コース1年の久村千紘さん(千葉県習志野市立習志野高校出身)は、SDGsの目標の中から「目標13:気候変動に具体的な対策を」という項目に着目。地元である千葉県と、気候変動対策の先進国と言われるドイツの取り組みを取り上げて比較しました。
一人15分間の発表で久村さんは、専門機関などのデータに基づいて作成したスライド資料を使い、両地域で発生している問題や具体的な対策事例を紹介。日本はドイツに比べ気候変動対策に対する住民の意識が低いと指摘し、日本が世界水準に追いつくためには、一人ひとりがSDGsに対する理解度を上げることや、政府や自治体による情報発信が重要になると主張しました。
発表を聞いた先生方からは、「データの根拠がしっかりしていて納得感があった」「『マジックナンバー3』など、プレゼンテーションのテクニックが要所に入っていて驚いた。入学から約3か月でここまでできるのは素晴らしい」などと絶賛する声が上がりました。
※マジックナンバー3:資料のポイントを3つにまとめることで説得力が高まるというプレゼンテーションのテクニック。人間の心理には3つが丁度よいと感じる傾向があると言われています。
授業を担当する小澤先生は、「構成も起承転結の形でロジカルに組み立てられていてよかった。引き込まれる発表だった」と評価したうえで、「温暖化が何故進んでいるのかという原因に関する部分が抜けていた。生活スタイルの変化による開発で温暖化が進み、それに対処するために新たな開発が進められるという悪循環がある。大きな構図で国際開発について話ができるともっと良い」というステップアップを目指すためのアドバイスも付け加えました。
15分間におよぶプレゼンテーションが初めてだったという久村さんは、「話の構成を考えることが大変だった。質問に対して説明できるように事例のデータを一つひとつ細かく調べることも苦労した」としつつ、「国や企業の(国際開発に関する)取り組みを知ることの面白さに気づいた」話していました。
国際開発論の授業が目指すことについて、担当の小澤先生に伺いました。
グローバルコミュニケーション科国際協力コース
小澤バネッサ先生
株式会社パデコ 教育開発部
これまでに、JICA「バングラデシュ国小学校理数科教育強化プロジェクトフェーズ3」における業務調整や教員研修、総務省「途上国における教育?保健医療分野等でのデジタル活用の海外展開に関する調査研究」などを担当。
「国際開発論では、”理想的な開発の先は何か”といった世界の枠組みを学びます。開発と聞くと最初は素晴らしいものと考えてしまいがちですが、実は南北問題や従属関係など、複雑な要素が絡んでいます。まずはその大枠を捉えてもらいたいですね」
1学期の授業では、ワークショップで国際問題への理解を深めたうえで、国際開発の価値や課題に加え、経済発展の下支えとなる初等教育や医療保険のあり方、SDGsの歴史や目標などを学んでいきます。
「最初は国際開発についてどういう課題があるのかということを把握するところから始めます。全体像を掴んだうえで、2学期ではそれをさらに掘り下げて追究していく授業を行います」
一口に「国際開発」と言っても範囲は膨大。授業では、国際開発の課題や目標を多角的な見方で探ることを大切にしているそうです。また、国際協力の経験を豊富に持つ講師から、理論だけでなく現場の実践例を学ぶ機会があることも、この科目の特徴の一つです。
1学期の授業を終えた学生からは、「国際開発にかかわる様々なアクターの立場から物事を考えることで、自分の視野が広がった。これからは興味を持った分野をさらに突き詰めていきたい」という意欲的な感想が聞かれました。2年次には、リサーチをもとに国際開発の事業案を考え英語でプレゼンテーションする卒業制作があります。学生たちは今回のプレゼンテーションの経験を活かし、今後の授業やフィールドワークを通じて、リサーチ力や論理的思考力、発信力をさらに磨いていきます。
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