秘書検定という名前は聞いたことはある方も多いと思いますが、『秘書検定を取得するとどのようなメリットがあるのか、どのような試験なのか』想像するのは難しいですよね。
秘書検定とは、社会に出て働く上で必要とされる基本的な常識を身につけることができる試験です。秘書を目指している人に限らず誰でも受けることができ、相手に「感じがよい」という印象を与えるにはどのようにしたら良いか、試験問題を通して学べるようになっています。
試験で問われるのは、例えば電話や来客対応のマナー、ビジネス文書の作成、正しい敬語の使い方など、仕事上で直面するさまざまな場面に適切な対応ができるかどうかです。
資格取得により、ビジネスマナーの知識があることの証明になったり、就活の面接試験の対策になったりするメリットがあります。従って、就職活動を控えている方や、社会人としての基本的な常識を身につけたい方にとってはオススメの資格です。受験者は高校生や大学生などが約8割を占めています。
そこで今回は、みなさんが資格取得に向けて準備ができるように、
- 秘書検定の概要
- 秘書検定資格取得のメリット
- 秘書検定試験対策
などについて詳しく解説していきます。
全く知識がないという方でも、この記事を読めば秘書検定資格の取得にグッと近づきます。ぜひ、この記事を読んで秘書検定資格の取得に役立ててください。
目次
1.秘書検定は社会人に必要なマナーや常識を身につけるための資格
秘書検定は、秘書になることを目指す人だけが受験するものではありません。就職活動を行う高校生や大学生、社会に出て働いている若手の社会人がマナーや常識力を測り、身につけるために受験するものであり、ビジネスの世界では広く認知されています。
以下の表で資格の概要をまとめました。
1-1.秘書検定の概要
秘書検定とは、社会人なら誰でも身につけておかなければならない基本的な常識力を測り、身につけられる試験です。受験に年齢等の条件はなく、誰でも挑戦することができ、年間約12万人が受験しています。試験を運営?実施するのは公益財団法人 実務技能検定協会で、文部科学省の後援を受けています。
1-2.資格取得する上で身につく知識、スキル
資格取得の過程で身につく知識やスキルは主に以下の5つです。
- 社会的常識と経営管理に関する知識
- マナーや話し方、接遇などの知識、スキル
- 会議、文書作成、資料管理などの仕事を行う上の知識、スキル
- 秘書としての仕事を行う上での資質
- 秘書の基本的な役割
これらの知識やスキルがあると、相手に好印象を与えられ、社内では同僚や上司から信頼される存在になれるでしょう。
1-3.受験級の目安
就職活動に活かすなら、2級以上を目指すのがおすすめです。2級以上であれば、社会人として一定のマナーを身に付けていると言えるでしょう。高校生のうちに3級、大学で2級を目指すとよいでしょう。もちろん、それ以上の級に合格できれば、就職活動でさらにアピール材料として活かせます。
「秘書検定」と「国際秘書(CBS)検定」の違い
秘書検定は社会人としての常識力を測る試験ですが、国際秘書(CBS)検定は英語と日本語を使いこなし、バイリンガルとして秘書業務を行えることを証明する資格です。コミュニケーション能力だけでなく、実務処理能力や人間性なども優れたオフィスのプロとしての実力も証明できます。
よって、外資系企業などで英語を使った秘書業務に挑戦したい人には、国際秘書(CBS)検定がおすすすめです。
続く2章では、資格を取得することのメリットについて解説していきます。
2.秘書検定資格取得のメリット
資格を取得することで、主に以下の4つのメリットがあります。
それぞれ詳しく、解説していきます。
2-1.2級以上を持っていると就職活動で役に立つ
2級以上を取ると、就職活動で役立ちます。2級以上であれば、ビジネスに必要なマナーや知識、一般常識が身についていると証明できます。秘書はもちろん、接客業であるホテルスタッフやキャビンアテンダントなどの就職活動にも役立つでしょう。
なお、3級は言葉遣いや身だしなみなどの基礎的な問題が多く、入門的なレベルであることから、大学生の就活のアピール材料としては物足りません。高校生で就活する場合は3級でもある程度のメリットはありますが、大学生は2級以上を目指しましょう。
2-2.社会人として必要なマナーや常識を学べる
秘書検定を受ける過程で、ビジネスマナーや社会常識が身につきます。
マナーが身についていて、丁寧な振る舞いや気配りができる人は、社内?社外で信頼されます。仕事も円滑に進めることができるでしょう。また、ビジネスシーンのみならず冠婚葬祭のマナーも問われるため、プライベート役立つ知識が得られます。
社内外の対人関係や業務を進める上でも役に立ち、相手に好印象を持たれる人物になれるでしょう。
2-3.文書作成や電話対応の技術が身につく
マナーや常識だけでなく、仕事で必要となる文書作成や電話対応などのスキルも身につきます。
最近では、チャットやSNSで連絡を取り合うことが増えているため、文章作成や電話対応ができない人が増えているという声も企業から聞こえてきます。
入社前からビジネス文書の作り方や電話対応に関する知識が身についていれば、就職活動でのアピールになるだけでなく、就職した後にスムーズに業務が進められるという利点があります。
2-4.仕事を進めていく中での適切な対応が学べる
また、仕事上で起こりうる状況に対して、自分自身で適切な判断ができる力が身につきます。
秘書検定では、「こんなときどうする?」といったような状況判断が必要になる問題が多数出題されます。仕事上の「判断力」や「対応力」を培うことができる点もメリットのひとつです。
仕事のトラブルで判断や対応を誤ると、会社に大きな損失を与える可能性もあります。判断力や対応力を培っておくことで、このようなリスクを避けることができるかもしれません。
3.秘書検定試験の概要
秘書検定の試験概要は以下の通りです。
※この章の内容は2021年10月時点の情報に基づきます。新皇冠体育の影響により、今後、試験日程?試験地などに変更が生じる可能性があります。最新情報は必ず秘書検定の公式サイトでご確認ください。
3-1.試験内容
受験する級によって試験内容が異なります。3級と3級は筆記試験のみ、準1級と1級は筆記試験に加えて面接試験も行います。
筆記試験
筆記試験は「理論」と「実技」の2つに大きく分かれています。それぞれ60%以上正答すれば合格です。3級から準1級はマーク式と記述式、1級はすべて記述式の問題です。
■理論
理論は以下の3科目です。
- (秘書に)必要とされる資質
- 職務知識
- 一般知識
1.(秘書に)必要とされる資質
上司の身の回りの雑務や仕事のサポートをするための判断力、先読みして仕事の準備をするための洞察力や機転を利かせる行動力などの資質を問われます。また、身だしなみや良識などの自身の性格を問うこともあります。
2.職務知識
上司の留守を預かる際に、『事前に上司から確認しておくべきことは何か、上司の仕事を手伝う際に秘書としての役割は何か』など、秘書特有の仕事の仕方について問われます。
3.一般知識
上司やその周りの人が話す話題を理解するために、社会常識や時事問題について問われます。上司の仕事をサポートするために知っておくべき、経営管理に関する初歩的な知識も問われます。
■実技
実技は以下の2科目です。
- マナー、接遇
- 技能
1.マナー、接遇
対人関係を構築する上での基本的な知識、目上の人と接するためのビジネスマナーや言葉遣いなどが問われます。また、来客の対応や冠婚葬祭のマナーなど秘書として必要な知識も問われます。
2.技能
ビジネスの場で必要な文書、ファイリング、事務用品、会議などについての基本的な知識?用語が問われます。また、オフィスの環境整備についての常識も出題されます。
面接試験
準1級と1級は面接試験があります。面接試験では、質問に対する回答だけでなく、ロールプレイングを通じた「態度」「振る舞い」「言葉遣い」「話し方の調子」も審査しています。
■実施内容
実施内容は以下の通りです。
◆準1級
試験人数 | 3人1組 |
試験時間 | 1組約10分 |
試験内容 | 簡単なロールプレイング(役割演技) |
試験課題 | 「あいさつ」「報告」「状況対応」の3つ |
◆1級
試験人数 | 2人1組 |
試験時間 | 1組約11分 |
試験内容 | ロールプレイング(役割演技) |
試験課題 | 「報告」「応対」の2つ |
■審査基準
審査のポイントは、出された課題に対してどのように対応するか、その対応が適切かどうかです。具体的にチェックされる基準は主に以下の8個の要素です。
これらのポイントなどを総合的に判断し、合否が決まります。
(参考?引用)
ビジネス実務検定 秘書検定公式サイト – 面接試験について(準1級、1級)
秘書検定 実問題集準1級 P.110、1級 P.86(早稲田教育出版)
3-2.各級の難易度と取得する級の目安
級位は前述の通り4段階に分かれており、それぞれ受験対象の目安があります。高校生は3級、大学生は2級以上を取っていれば、就職活動の際に役に立つと考えてよいでしょう。
各級の難易度
基本的なビジネスマナーや常識が問われる入門的な級です。上司が効率よく仕事を進めるためのサポート、言葉遣いや身だしなみ、人に好印象を与える対応などについての基本が必要になります。
3級は受験者の大半が高校生で、基本的な問題が多いため、大学生の就職活動ではあまりアピール材料にならない可能性があります。
業務の優先順位づけや効率、効率よい業務の進め方などについて問われます。3級と比較して、問題の中で問われる場面設定が複雑になります。2級までは独学でも十分合格できると言われています。
上司からの相談や後輩指導を行うことなど、業務内での判断力や対応力を問う問題が出題されます。この級から面接試験があり、「人柄の表現力」が必要になります。就職面接対策としてはかなり有効でしょう。
準1級からは面接試験が登場するため、独学で合格するには難易度が上がります。
上司の仕事内容を理解し、秘書としてやるべきことを判断する力や、上司が仕事を円滑に進められるように事前に準備を整えておく力が求められます。
全て記述問題のため、独学での合格はかなり難しくなります。誰かに回答を添削してもらい、ブラッシュアップしてもらえるような環境が必要になります。
合格率
第117回(2019年2月実施)~第124回(2021年6月実施)の合格率の推移は以下の通りです。
※第117?120?123回は準1級?1級の実施なし
※第121回は新皇冠体育の影響で中止
3級?2級の平均合格率は約60~70%と比較的高く、準1級は約40%、1級は約30%となっています。
3-3.試験日程?時間
試験日程
3級と2級は年3回、準1級と1級は年2回実施されます。
3級?2級 | 2月?6月?11月 |
準1級?1級(筆記試験) | 6月?11月 |
準1級?1級(面接試験) | 7~8月?12~1月 |
申し込みから結果発表までのスケジュールは以下の通りです。
例:2020年11月15日(日)試験の日程
受験申込期間 | 2020年9月2日(水)~10月14日(水) |
筆記試験日 | 2020年11月15日(日) |
筆記試験結果発表日(発送) | 3級?2級:2020年12月7日(月) 準1級:2020年12月2日(水) 1級:希望した面接試験日の1週間前までに発送 |
面接試験日 | 2020年12月~2021年1月 |
面接試験結果発表日 | 面接試験の約1か月後 |
※合否の結果は秘書検定のホームページで公開されます。合否の公開期間は以下の通りです
3級?2級は11月28日~12月13日、準1級は11月27日~12月11日、1級は面接試験日の早い順
試験時間
当日のスケジュールは以下の通りです。各級とも2時間以上のやや長い試験です。
例:2020年11月15日(日)試験の日程
3級 | ?11:50-13:50(120分) |
2級 | ?14:50-17:00(130分) |
準1級 | ?11:50-14:10(140分) |
1級 | ?14:50-17:20(150分) |
※受験上の注意事項説明(10分間)を含みます
3-4.受験地?費用
受験地
筆記試験は全国各地で実施され、基本的にはどの都道府県でも受験できます。一方、面接試験は一都市のみでの実施です。
第125回の面接試験実施都市は、札幌?仙台?東京?名古屋?大阪?広島?高松?福岡?宮崎?那覇となっています。
費用
単願受験 | |
3級 | 2,800円 |
2級 | 4,100円 |
準1級 | 5,300円 |
1級 | 6,500円 |
併願受験 | |
3級?2級 | 6,900円 |
2級?準1級 | 9,400円 |
※1級?準1級の併願申し込みはできません
4.秘書検定試験の過去問から見る出題傾向
秘書検定の試験方式は前述の通り、3級?2級は筆記試験のみ、準1級?1級は筆記試験と面接試験です。
それぞれの級位の出題形式は以下の通りです。
それでは、筆記試験と面接試験の内容についてそれぞれ解説していきます。
4-1.筆記試験
筆記試験の出題内容は「理論」と「実務」に大きく分かれます。
理論:必要とされる資質、職務知識、一般知識
実技:マナー?接遇、技能
問題数は以下の通りです。
級位が上がるにつれて、記述解答式の割合が増えていくため、問題数が少なくなっていきます。ここでは例として、秘書検定2級の出題内容を解説していきます。
理論
「必要とされる資質」
必要とされる資質では、以下のような内容が問われます。
出題領域 | 内容 |
(1)秘書的な仕事を行うについて備えるべき要件 | 1.秘書的業務を処理する一般的な能力 2.判断力、記憶力、表現力、行動力 3.機密を守れる、機転が利くなどの資質 |
(2)要求される人柄 | 1.身だしなみの心得や良識 2.誠実、明朗、素直などの資質 |
与えられた状況に対して、どのように対応するのがよいかを考える問題です。選択肢から適当なものまたは不適当なものを選ぶ形式です。
以下でサンプル問題を紹介します。
※以降のサンプル問題は、過去問.comを参考に当編集部で作成したものです。
「職務知識」
職務知識では、以下のような内容が問われます。
出題領域 | 内容 |
(1)秘書的な仕事の機能 | 1.秘書的な仕事の機能 2.上司の機能と秘書的な仕事の機能の関連 |
「必要とされる資質」と同様に、与えられた状況に対して、どのように対応するのがよいかを考える問題です。選択肢から適当なものまたは不適当なものを選ぶ形式です。
この場合は、できるだけ相手の負担にならないようにしないといけません。電話で謝罪し、そのまま破棄してほしいと頼むのが適当です。
「一般知識」
一般知識では、以下のような内容が問われます。
出題領域 | 内容 |
(1)社会常識 | 1.社会常識、時事問題に関する知識 |
(2)経営管理に関わる知識 | 1.経営官営に関する初歩的な知識 |
一般知識の問題形式は、用語と意味の組み合わせから不適当なものを選ぶものや、説明文が示している正しい用語を選ぶものなどです。
社是:会社が正しいとするもの。
規定:物事を一定の形に定めること。
約款:条約?契約などに定められている条項。
訓示:上の者が下の者に教え示すこと。
実技
「マナー?接遇」
マナー?接遇では、以下のような内容が問われます。
出題領域 | 内容 |
(1)人間関係 | 1.人間関係についての一般的な知識 |
(2)マナー | 1.ビジネスマナーや一般的なマナー |
(3)話し方、接遇 | 1.一般的な敬語、接遇用語 2.短い報告、説明、簡単な説得 3.真意を捉える一般的な聞き方 4.忠告、注意 |
(4)交際の業務 | 1.慶事、弔事に伴う庶務、情報収集とその処理 2.贈答の一般的なマナー 3.上司加入の諸会の事務 |
2級では記述解答式の問題が一部あり、文章を正しい敬語に直す問題や、電話対応の際のポイントを答える問いなどが出題されます。その他の問いは、与えられた状況に対して選択肢から適当なものまたは不適当なものを選ぶ形式です。
尊敬語「お~になる」に尊敬語「~れる」が重なると、二重敬語として不適当な表現になります。「お帰りになられました」を「お帰りになりました」とするのが適当です。
「技能」
技能では、以下のような内容が問われます。
出題領域 | 内容 |
(1)会議 | 1.会議に関する知識、及び進行、手順についての知識 2.会議の計画、準備、事後処理 |
(2)文書の作成 | 1.社内外の文書作成(文例あり) 2.会議の簡単な議事録の作成 3.折れ線、棒、簡単な円などのグラフ作成 |
(3)文書の取り扱い | 1.送付方法、受発信事務に関する知識 2.秘扱い文書の取り扱いに関する知識 |
(4)ファイリング | 1.一般的なファイルの作成、整理、保管 |
(5)資料管理 | 1.名刺や業務上必要な資料類の一般的な整理、保管 2.要求された社内外の一般的な情報収集、整理、保管 |
(6)スケジュール管理 | 1.上司の一般的なスケジュール管理 |
(7)環境、事務用品の整備 | 1.オフィスの一般的な整備?管理および事務用品の整備?管理 |
2級では記述解答式の問題が一部あり、不適切な添え状を正しく直す問題や、祝賀会の返信や手紙の慣用句を記入する問題などが出題されます。その他の問いは、与えられた状況に対して選択肢から適当?不適当なものを選ぶ形式や、用語?敬語の使い方が不適当なものを選ぶ形式です。
「技能」サンプル問題
時候のあいさつで使われる月と季語の組み合わせは頻繁に出題されます。以下のサイトなどで学習しておきましょう。
時候の挨拶?季節の挨拶 | 手紙の書き方
秘書検定の公式サイトでは、過去に出題された問題に挑戦できます。各級のレベル感を確認するのに活用すると良いでしょう。 実務技能検定協会 秘書検定 問題を解いてみよう |
4-2.面接試験
準1級と1級では、面接試験があります。知識を問う口頭試問ではなく、秘書のロールプレイング(役割演技)をする試験です。
準1級と1級の面接試験の違いは、課題の難易度や人数、時間であり、基本的な流れは準1級も1級も変わりません。
ここでは、準1級の面接試験を例に解説していきます。
面接試験の手順と試験内容
面接試験の流れと試験内容は以下の通りです。
面接試験のサンプル問題と解答例
面接試験「あいさつ」サンプル問題
?あいさつをお願いします。
【解答例】面接番号○○番、○○○○と申します。よろしくお願いいたします。
面接試験「報告」サンプル問題
?次の内容を2分間で覚え、秘書が上司に話す言葉で報告してください。
<課題>手のひらの写真を撮ると手相診断ができるアプリができた。アプリとSNSの連携設定を行うと、診断結果をSNSに投稿できるという。
【解答例】失礼いたします。ご報告を申し上げたいことがございますが、ただいまお時間よろしいでしょうか。手のひらの写真を撮ると手相診断ができるアプリができたそうでございます。アプリとSNSの連携設定を行うと、簡単に診断結果をSNSに投稿できるということでございます。以上でございます。
面接試験「状況応対」サンプル問題
?審査員をお客様だと思って、適切な言葉に直して応対してください。(1人2問)
<課題1>いらっしゃい。(お辞儀をする)(前傾姿勢で言う)待っていた。すぐに上司の○○さんを呼んでくる。
<課題2>(前傾姿勢で言う)確認してくるので、ちょっと待ってもらえるか。
※前傾姿勢:来客応対のときの構え。体は会釈程度に曲げ、手は体の前で重ねる。
【解答例】<課題1>いらっしゃいませ。(お辞儀をする)(前傾姿勢で言う)お待ちしておりました。すぐに上司の○○を呼んでまいります。
<課題2>(前傾姿勢で言う)確認してまいりますので、少々お待ちいただけますか。
準1級?1級の面接試験の内容と受け方についてより詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。 ?実務技能検定協会 秘書検定 面接試験について |
次章では、試験に合格するための勉強法とお勧めの参考書を紹介します。
5.秘書検定試験の勉強方法とお勧めの参考書
秘書検定3級?2級は独学でも合格可能なレベルです。準1級?1級は、筆記試験については参考書や問題集で十分対策可能ですが、面接試験の対策は第三者に評価してもらいアドバイスを受けることが必要になってくるため、独学では少し不安が残ります。
準1級?1級に関するアドバイスを受けられる第三者が身近にいない場合は、通信講座を利用するのもひとつの手でしょう。
5-1.独学で秘書検定試験を合格するコツ
集中講義シリーズをじっくり読み込む
まずは、以下で紹介している集中講義シリーズをじっくりと読み込みましょう。
普段から馴染みのないビジネスの場面のため、1回で全て内容を理解しようとせず、2~3回繰り返して読み理解を深めていきましょう。
実際に問題文に書かれているシチュエーションを頭の中で想像しながら、どのような対応をするかを考えると、記憶に定着しやすくなり、理解が深まります。
実問題集で過去問を繰り返し解く
基本的な内容が理解できたら、以下で紹介している実問題集を使って過去問を解きましょう。
問題のパターンはある程度決まっているため、過去問を繰り返し解くことによって、本番の問題形式に慣れることができます。
また、過去問を解くことで弱点を発見し、問題の穴をなくすことができるため、合格に大きく近づきます。
間違えた問題は解説を読み、該当部分をテキストで確認して知識の定着を図りましょう。
さまざまな問題に取り組み、対応できる問題を増やす
過去問演習を繰り返し行い、知識の定着ができたら、さまざまな問題に取り組みましょう。
この時点では既に基本的な秘書検定に合格するための知識は身についてるレベルに達しているため、さまざまな問題を解き、対応できる問題の幅を増やすことが鍵になります。
例えば、以下のような秘書検定の教材があります。
◆過去問.com
過去問.comでは無料で秘書検定の問題演習ができます。
それぞれの問題に解説がついているので、問題を解いて終わりにするだけでなく、ひとつひとつ理解しながら演習を進めていくことができます。
秘書検定2級の問題は約400問、準1級の問題は約150問あるため、膨大な数の過去問を解くことができます。より多くの問題に取り組みたい人にお勧めです。
また、秘書検定対策のスマホアプリも多数あるので、隙間時間に学習したい方は、アプリを利用して学習することも良いでしょう。
5-2.お勧めの参考書?問題集
秘書検定合格に向けて学習するならば、実務技能検定協会が編集した公式参考書?問題集がお勧めです。
実際の試験問題に頻出されるケースや、実際に出題された過去6回分の過去問を詳しい解説付きで学べることがオススメの理由です。
お勧めの参考書
■集中講義シリーズ
(画像引用元)早稲田教育出版
◆秘書検定 集中講義 2級(早稲田教育出版)
1トピックごとに「ケーススタディー」「実問題」などがあり、内容理解+問題演習ができることが特徴です。各トピックそれぞれ丁寧に解説されているため、基礎から実力を上げたい方に最適です。
お勧めの問題集
■実問題集シリーズ
(画像引用元)早稲田教育出版
◆秘書検定 実問題集 2級(早稲田教育出版)
実際に出題された6回分の最新問題を全問掲載しています。各問題に詳しい解説が付いているので、間違えた問題もしっかりと復習できます。本番前も模擬テストにもお勧めの教材です。
6.まとめ
最後に本記事で解説した内容をまとめると、ポイントは以下の4つです。
(1)秘書検定は、相手に「感じがよい」という印象を与える人材育成を目的とした試験
(3)秘書検定を取得することで、就職活動で有利になることや社会人として必要なマナーや常識を学べることなどのメリットがある
(4)就職を目指す高校生?大学生には、秘書検定2級を取得することがお勧め
この記事を読んで、秘書検定の資格取得に向けて取り組んでいただければと思います。
また、秘書検定などの資格を活かして就職を目指せる職業へのなりかた