このように観光英語検定を受けてみようと思っているけど、どんな試験なのか良く分からないと疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
観光英語検定とは、観光分野に特化した英語力をはかる試験です。
将来、観光の仕事に就き、海外に関係する仕事を希望している方や英語スキルをアップさせたい方にとってオススメの資格です。
なぜなら、資格を取得することで、観光業界への就職に有利になることや観光業界で働く上で自身のキャリアアップに繋がることなどのメリットがあるからです。
しかし、観光英語検定は問題の傾向を理解していない状態で受験をしてしまうと、英語が得意な人でも、合格できないケースが多く見られます。
それは、観光英語検定の問題が観光分野に特化していて、問題の形式や使われる単語が専門的なものが多いからです。
そのため、受験する前には、しっかりと対策を行うべきです。
そこで本記事では、観光英語検定の基本的な情報から勉強法や参考書まで、詳しく解説していきます。全く知識がないという方でも、この記事を読めば観光英語検定のポイントについて、理解が深まりますので参考にしてみてください。
目次
1. 観光英語検定とは
冒頭で述べた通り、観光英語検定とは観光分野に特化した英語力をはかる試験です。
近年、日本の国際化が進む中で観光分野において外国語、特に英語による業務が増えており、観光業界で英語が使える人材の需要が高まっています。
観光英語検定を取得しておけば、十分に英語力をアピールすることができるため、将来観光の仕事に就き、英語を使った仕事を希望している方や自身のスキルアップをしたい方にとって取得しておきたい資格の一つです。
まずは、観光英語検定について理解するために、基本的な知識について詳しく解説していきます。
1-1. 概要
観光英語検定は、3級から1級まで3段階に分かれています。英検と同様に3級から1級にかけて難易度が上がります。
以下の表でその概要をまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
【観光英語検定 概要】※1 観光英語検定を主催する全国語学ビジネス観光教育協会の会員となっている専門学校の学生は割引金額で受験可能です。
〔会員受験料〕3級:3,600円 2級:4,600円 1級:9,500円(2019年度実績)
※全国語学ビジネス観光教育協会 会員校新皇冠体育
試験は、観光の場面に特化した内容が出題されます。空港、ホテル、ショッピング等の実際のやり取りに基づいたものが多いです。
旅行や観光時のさまざまな場面での専門的な用語や言い回しなどが含まれた英語を学ぶため、一般的に日本で広く受けられている英検やTOEICとは一味違った試験となっています。
本記事内で「TOEIC」と表記しているのは、「聞く」?「読む」技能に焦点を当てた「TOEIC? Listening & Reading Test」を指しています。
1-2. 取得することで得られる3つのメリット
観光英語検定の特徴は、国際人としての英語力を身につけることを目的とし、観光関連分野においての英語運用能力をはかることができる点です。
資格を取得することで、以下の3つのメリットがあります。
(1)観光業界への就職に有利になる場合がある
(2)観光業界で働く上でのスキルアップができる
(3)海外旅行や日本での外国人の方への対応などプライベートでも役に立つ
以下で、詳しく解説していきます。
1-2-1. 観光業界への就職に有利になる場合がある
観光英語検定を持っていると観光業界への就職に有利になる場合があります。
なぜなら、観光英語検定の資格保持者を優遇する企業があるからです。
例えば、大手旅行会社などが導入している場合が多いです。
企業内で優遇されるということは、資格を保持している学生にもプラスに働きます。また、資格を持っていることで観光業界への志望度が高いとみなされ、アピールにもつながります。
観光英語検定の資格 有効度
就職活動でアピールするならば、まずは2級の取得を目指すと良いでしょう。
1級は、観光でのあらゆる状況に対応できる英語力や専門的な知識が問われるので難易度が高いため、就職活動までに取得するのは非常に難しいです。
もし、1級まで目指したいという方は、観光業界に就職した後にスキルアップを目的として取得すると良いでしょう。
1-2-2. 観光業界で働く上でキャリアアップにつながる
近年、外国人観光客が増加し、観光業界で働く中で外国語、特に英語を使う機会が増加しています。
観光英語検定では、よく使われる言い回しや専門的な用語を学ぶことができるため、資格を取得することで外国人観光客へのきめ細やかな対応が可能になるでしょう。
また、前述の通り、資格取得を奨励している企業においては、受験料の負担や資格保有者に対し手当を出すなど優遇するところもあり、取得することで自身のキャリアアップにつながることもあります。
1-2-3. 海外旅行や日本での外国人観光客への対応などプライベートでも役に立つ
仕事だけでなく、プライベートに役に立つこともメリットのひとつです。
観光英語検定では、ホテル?駅?空港などさまざまな場面での問題が出題されます。
資格取得を通して観光英語ならではの表現だけでなく、各種手続きや旅行中に実際に使うようなやり取りについても学ぶことができるため、検定で得た知識が役に立つでしょう。
1-3. 出題の基本方針?難易度
各級で出題される内容は異なり、難易度も変わってきます。
公式HPに掲載されている各級の出題の方針は以下の通りになります。
3級は初級、2級は基本、1級は応用といった位置付けになります。
合格するには、まずは自身の英語力や過去問をチェックし、目標とする級を決めることが合格への近道です。
また、前述の通り各級の難易度は、受験される級によって大きく変わってきます。
公式HPに発表されている各級の難易度は以下の通りになります。
TOEIC?英検と比較されていますが、観光英語検定は、単語を含め出題される内容が観光英語に特化しているので、TOEICや英検とは大きく異なります。
この難易度は、あくまでもひとつの目安として考えてください。
まずは、公式HPに掲載されている各級のサンプル問題を実際に解いてみて、レベル感を確認すると良いでしょう。
1-4. 合格率?基準点
■合格率
観光英語検定 過去5回分の合格率を比べてみました。
以下の表をご覧ください。
【各級の合格率】
※1級の第38回と第40回は試験の実施がないので0%となっています。
2,3級の合格率は、毎回50-60%前後と安定していますが、1級の合格率は5%ほどで大変難しいことが分かります。
理由は、以下の2点あります。
?販売されているテキストは過去問のみで試験対策を立てづらい
?1級の問題は、英語だけでなく地理に関する知識をかなり問われる
そのため、まずは1級ではなく2級を取得してから1級合格を目指しましょう。
■基準点
各級共に筆記50点満点、リスニング40点満点となっています。
筆記?リスニング両科目がそれぞれ合格基準点以上の場合のみ合格となります。
受験する回で多少合格基準点は上下しますが、筆記が6割、リスニングが5割以上取れれば合格となる傾向があります。
最新の合格率?基準点について、詳しくはこちらをご確認ください。
観光英語検定 合格率?基準点
1-5. 試験時間?内容
■試験時間
2,3級:筆記60分?リスニング30分
1級:筆記60分?リスニング50分
最初に筆記試験を受けた後にリスニングの試験を受ける流れになっています。
■試験内容
空港、交通、ホテル、観光、ショッピング等の実際の場面を想定したものです。
加えて観光に必須の文化(国内外)、地理、歴史の知識も問われます。
各級の詳しい出題傾向については、2章「観光英語検定の問題の傾向」で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
1-6. 試験日程
6月下旬と10月下旬の年2回、試験を行っています。
試験地:札幌、仙台、東京、横浜、静岡、大阪、福岡、など全国18都市で受験可能。
特に他の英語系の検定と違って試験日程が年2回と少ないこと、1級は10月下旬の1回のみの実施となることについて注意が必要です。
試験日程について、詳しくはこちらをご確認ください。
観光英語検定 試験日程と実施概要
2. 観光英語検定の問題の傾向
筆記問題とリスニング問題に共通して、海外観光と国内観光について半分ずつ程度出題されます。
中には、知識面を問われる問題もあるので、海外?国内の観光資源については、事前に学習しておくようにしましょう。
世界?日本の地理について勉強するオススメの資格
旅行地理検定
日本のみならず、海外の旅先の地理や観光情報の知識を学ぶことができます。
世界遺産検定
主な観光地にもなっている世界遺産を知ることで、海外の国や観光地の試験対策になります。
以上の資格について詳しくはこちらの記事で解説をしています。
◆【資格新皇冠体育表付】ツアーコンダクターの資格取得のポイントを徹底解説
添乗業務を行う際には観光資源系の資格が役に立つ
2-1. 2級?3級
2-1-1. 筆記問題
Part1. 1文から推測する単語問題が出題される
筆記問題の最初の10問は単語問題が出題されます。
出題形式は、1文から下線部分の英語/日本語に対応する選択肢を選びます。
?英語から日本語訳が5問
?日本語から英語訳が5問
の計10問が出題されます。
出題される単語は、観光分野でよく使われるものが多いです。
例えば、「observatory – 展望台」や「porterage – 運搬料」など普段聞きなれない単語が出題されます。過去問や問題集に使われている単語は漏らさずに覚えておくことで観光分野のボキャブラリーを増やしましょう。
使われている文章は観光分野で実際に行われる会話が多いので、分からない場合はまわりの単語を見て推測することもできます。
Part2. 実際の旅行中に起こりうる場面の問題が出題される
ホテルのフロントでの会話、レストランでの会話、空港での会話、タクシードライバーとの会話などを例にした問題が出題されます。
出題形式は、会話の空所に適切な英文を選択する問題です。
基本的には短いやりとりですが、級が上がるにつれて文章量も多くなり、読み解くまでに時間がかかります。
前後関係をしっかり読まないと選択できない問題も多いので、全文を読むことをオススメします。
Part3. 正しい文章に並べ替える
長文の中に空所があり、選択肢の単語を正しい語順に並べ替える問題が出題されます。
長文読解力よりも文法力が問われます。
語順問題なので、特に前後関係を読み取る必要がなく、問題文を意味が通るように並べ替えられれば解答することができます。
Part4. 旅行パンフレットやホテルなどのHPから、情報を詳しく読み取る
長文問題は、旅行パンフレットやホテルなどのホームページなどから出題されます。
実際に行ったことがない観光地の問題が出るので不安だと思いますが、解答は問題の中にあるので落ち着いて読み進めましょう。
また、英文のパンフレットやHPに慣れるために問題集や過去問を繰り返し解くことをオススメします。
Part5. 国や観光地についての説明を読み、どこの国?観光地かを答える問題
知識面を問う問題です。国や観光地などの特徴について書かれた分を読み、それがどこの国?観光地なのかを問う問題が出題されます。
10問中、5問は海外観光について、残りの5問は国内観光についての問題です。中には、なんとなく推測できる問題もありますが、ある程度知識がないと解けない問題が多く出題されます。
全ての国や観光地の知識を付けることは難しいので、最低でも過去問や問題集で出てきた問題は覚えておくようにしましょう。
2-1-2. リスニング問題
全体に共通する注意点としては、説明文の読み上げがなく、そのまま問題文に移ります。
そのため、事前に過去問を活用し、問題形式を把握しておきましょう。
また、リスニング中にメモを取ることが可能で、長文など忘れてしまいそうな内容はメモを取ることができます。
Part6. 写真を見て正しい選択肢を選ぶ問題
写真を見て、写真に合うものを4つの選択肢の中から選ぶ問題です。
TOEICのPart1に問題形式は似ています。
Part7. パンフレットや図、イラストから正しい情報を選ぶ問題
Part6と問題は似ていますが、図やイラストの中の情報を正確に読み取りながら、英文を聞かなければならないので難易度はこちらの方が上がります。
問題文が流れる前に図やイラストを見て情報を整理しておくことが欠かせません。
過去問や問題集を繰り返し解いて、時間配分を見極めましょう。
Part8. 一問一答形式の会話文
問題に続く文章を選択肢の中から選ぶ問題です。
問題を2回読み上げてくれるので、聞き逃す可能性は低いですが、解答時間が短いので的確に選択肢を選ぶことが必要です。
Part9. 短い会話の問題
リスニング問題の約3分の1の時間を占めるので、集中力が必要です。
短い会話文を聞いて、質問に答える問題になります。こちらも、2回読み上げてくれるので、聞き取れなかった部分は聞き直すことができます。
1回目の音声のあとに選択肢を見て目星を付けて、2回目の音声は確認のために聞き取れなかった部分を集中して聞く方法がオススメです。
Part10. 長文問題
知識面を問う問題です。長文を聞いて5つの設問に答える問題で、会話形式とニュース形式問題のどちらかの形式で出題されます。
PartA、PartBの2種類に分かれていて海外と日本を題材にした問題がそれぞれ出題されます。
こちらもPart8,9同様に2回読み上げられます。比較的長めの長文ですが、メモを取ることが可能なので1回目は概要の把握とポイントを問題用紙に簡単にメモをしておくことをオススメします。
2回目で設問の答えの部分を見つけていきましょう。
サンプル問題を解いてみよう!
公式ホームページに2級?3級のサンプル問題があります。
こちらで紹介することができなかったリスニング問題も音声付で公開されていますので、実際の出題形式を確認してみましょう。
※解説は付いておりません。
2-2. 1級
前述の通り、2、3級と比べて難易度が大幅に上がります。
それに伴って、観光に関する専門的な知識が問われる問題が多くなります。
例えば、国立公園などの世界遺産や海外の鉄道などに関する問題などが出題されます。そのため、筆記のPart5のような短文形式の問題が(特徴を)多くなる傾向があります。
また、問題形式も多少変わってきます。
主な違いは、以下になります。
■筆記
?2、3級と時間は60分と同じだが、文量が多い
?単語問題が短文形式の穴埋めになる
?文法の並べ替え問題がない
?短文空所形式の問題数が多くなり会話形式の問題がなくなる
■リスニング
?リスニングの時間が50分になる
?写真やイラストによる状況把握問題がなくなり、最初に長文問題が出題される
?対話、会話のやり取りからも知識を問う問題が出題される
?筆記のような短文形式の問題が出題される
以上を踏まえてそれぞれ細かく問題の傾向を見ていきましょう。
2-2-1. 筆記問題
Part1. 単語問題
5-10文程度の短文に空所があり、当てはまる語句を選ぶ問題です。
問題数は約10問あります。単語のレベルは非常に高く、飛行機の救命胴着着用、税関手続き方法、飛行機の他社便を利用できるシステムに関する問題などが出題されます。
専門的な知識を日本語?英語の両方で知っておく必要があります。
Part2. 旅行?観光事情に関する問題
5-10文程度の短文に空所があり、当てはまる語句を選ぶ問題です。
問題数は約10問あり、海外と日本の観光についてちょうど半分ずつになります。
Part1の問題と形式は似ていますが、内容は大きく変わり、旅行?観光に関しての知識を問う問題になります。
例えば、マダガスカルの動物や阿波踊り、日本の新幹線事情などに関しての問題が出題されます。
こちらも知識がないと全く解けない問題になりますので、幅広い知識が必要です。
Part3. 長文問題
長文問題は、論説文を読み解く問題です。
海外と日本に関する問題が2題出題され、長文読解力と知識力の両方が問われます。
例えば、フランス料理とフランス革命についての問題や外国人が日本に旅行した際の言語の問題などについて出題されます。
Part4. 海外の観光事情の問題
5-10文程度の短文に空所があり、当てはまる語句を選ぶ問題です。
問題数は約10問あります。第39回試験では、国外の鉄道に関する問題が出題されました。
例えば、北アメリカやオーストラリア、インドの鉄道について路線名や地名などが問われます。
使われている単語は専門的で難しく、高度なレベルが要求されています。
Part5. 海外?日本の観光関連(地理?文化)に関する問題
5-10文程度の短文に空所があり、当てはまる語句を選ぶ問題です。
問題数は約10問あり、海外と日本の観光についてちょうど半分ずつになります。
出題形式としては、part2とほとんど同様です。問われている内容が観光事情から地理や文化の問題に変わります。
例えば、中国の武陵源(世界遺産)やタンザニアの国立公園、日本の小笠原諸島などについて舞台になった映画名などが問われます。
2-2-2. リスニング問題
Part6. 長文問題
ニュース形式の長文問題が2問出題されます。
それぞれ海外と日本の題材に分かれています。語学力を問う問題で話された内容を正確に聞き取り、設問に答えるため語彙力?文法力を含めた総合的な英語力が必要です。
Part7. 英会話を中心にした選択形式
2人以上の会話形式での問題が出題されます。
Part Aは、比較的長い会話で設問が5問あり、Part Bは会話文を聞いてひとつの質問に答える問題が5問あります。
問題文の中から答えを見つけられるものと、相当な知識がないと答えられないもの両方が出題されます。
例えば、日本の駒込駅の近くにある庭園「六義園(りくぎえん)」のメインエントランスの前にあるアニメ会社が制作した有名なアニメ作品を問う問題などが出題されます。
※六義園(りくぎえん)とは
六義園(りくぎえん)は、東京都文京区にある都立庭園。徳川綱吉の側用人?柳沢吉保が、自らの下屋敷として造営した大名庭園。
Part8. 観光関連(地理)に関する問題
5-10文程度の短文を聞いて、ひとつの設問に答える問題です。
問題数は約10問あり、海外と日本の観光についてちょうど半分ずつになります。地理に関しての知識を問う問題が出題されます。
例えば、
?北イタリアの都市イヴレアで開催されるオレンジの戦いはいつ行われるか?
?JR隼人駅は何県にあるか?
など、相当な知識が問われます。
Part9. 日本の観光関連(文化)に関する問題
5-10文程度の短文を聞いて、ひとつの設問に答える問題です。
問題数は約10問あり、海外と日本の観光についてちょうど半分ずつになります。出題形式は、Part8とほとんど同様ですが、出題内容が日本の文化に関する問題に変わります。
例えば、1818年創業の老舗旅館の旅館名を問う問題や桜餅を売り出した長命寺の人物の職種を問う問題などが出題されます。
3. 協会の人に取材して分かった!観光英語検定の勉強方法と参考書
観光英語検定を合格するためには、目標とする級に合わせた勉強方法と参考書が重要になります。
少しでも効率よく勉強をし、力を付けたいと思うのが本音だと思います。
そこで、勉強のポイントが分からないという方のために観光英語検定を主催している「全国ビジネス観光教育協会」の担当者様に取材を行い、各級に合わせた勉強方法と参考書について教えてもらいました。
観光英語検定担当者
今回は、観光英語検定合格を目指している皆さんに、観光英語検定の勉強法をお伝えします。これを読んでぜひ、合格に向けて勉強を進めてください!
以下の表で各級の勉強法をまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
上記のポイントを踏まえて、各級それぞれ詳しく解説していきます。
3-1. 3級は、観光系の単語と中学レベルの英文法をおさえる
3級を目指す場合、「英語の基礎力」を付けるようにしましょう。
3級レベルの人の特徴は、高校基礎レベルの文法や単語に穴があり、少し長めの文章になると読んでもあまり理解できないことが多いです。
まずは、以下の3つのポイントを押さえて学習を進めていきましょう。
(1)観光英語の基本的な英単語を覚える
(2)中学レベルの文法を復習する
(3)観光英検3級に対応した公式問題集(解説付)を繰り返し解いてみる
以下で、詳しく解説します。
3-1-1. 観光英語の基本的な英単語を覚える
観光英語検定は、観光分野の英単語が多く扱われます。
今まで勉強してきた単語と違い、見慣れない、聞きなれない単語が出ます。これは、知らないと解くことができないので、しっかりと単語の基礎固めを行いましょう。
観光英語検定の単語学習に役立つ教材
3-1-2. 中学レベルの文法を復習する
筆記問題の中に、文法問題や長文が出題されますので、中学英文法を復習することが大切です。
いずれも特別難しいものではなく、中学レベルの文法を理解していれば回答にたどり着けるレベルの問題になっています。
中学英文法の学習に役立つ教材
- ◆『中学英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。』(山田暢彦監修?学研出版)
→中学で学ぶ文法事項を、左側に説明、右側に演習の形で効率よく学習できます。
※文法書は本学の教員がオススメしたものを紹介しています。
3-1-3.? 観光英検3級に対応した公式問題集(解説付)を繰り返し解いてみる
観光英語検定の試験形式に慣れるために公式問題集を繰り返し解きましょう。
少し古い書籍ですが、3回分の過去問を分かりやすく解説付きで学ぶことができます。同時にリスニング対策も行えるので欠かさず行いましょう。
まずは、数年分の過去問に手を出すより、この1冊を繰り返し解くことをオススメします。
3-2. 2級は、観光英語の基礎固めを完璧に行い、過去問を活用して検定対策をする
2級取得を目指す場合は、英語の基礎力は付いているので観光英語ならではの英語や国内外の観光?地理に関しての知識を付けましょう。
2級レベルの人の特徴は、基本的な文章や単語は理解できるようになっていますが、やや複雑な英文は理解できないという人が多いようです。
また、2級からは国内外の観光?地理に関しての知識がないと解くのが難しい問題が出題されるようになります。英語力だけでなく、観光や地理の知識も身に付けるようにしましょう。
まずは、以下の3つのポイントを押さえて学習を進めていきましょう。
(1)観光英語特有の英単語の語彙を増やす
(2)中学レベルの文法をマスターする
(3)観光英検2級に対応した公式問題集(解説付)を繰り返し解いてみる
以下で、詳しく解説します。
3-2-1. 観光英語特有の英単語の語彙を増やす
基本的な英単語に加えて、観光英語検定ならではの英単語を覚えて語彙力を増やしていきましょう。
観光英語検定の単語学習に役立つ教材
3-2-2. 中学レベルの文法をマスターする
2級合格レベルでは、中学英文法をマスターすることが必要です。
なぜなら、2級は3級と比べると問題文も英文になること、1つ1つ1つのPartの文章量が多くなることなどに加え問題の難易度も上がるため、中学英文法をマスターしていないと問題を解くのに時間がかかり、解ききれない可能性があるからです。
中学英文法の学習に役立つ教材
- ◆『くもんの中学英文法―中学1~3年 基礎から受験まで』 (くもん出版)
→中学で学ぶ英文法が、基礎から丁寧に説明されているので分かりやすいです。
※文法書は本学の教員がオススメしたものを紹介しています。
3-2-3. 観光英検2級に対応した公式問題集(解説付)を繰り返し解いてみる
観光英語検定の試験形式に慣れるために公式問題集を繰り返し解きましょう。
少し古い書籍ですが、3回分の過去問を分かりやすく解説付きで学ぶことができます。同時にリスニング対策も行えるので欠かさず行いましょう。
まずは、数年分の過去問に手を出すより、この1冊を繰り返し解くことをオススメします。
さらに試験対策を進めたい方へ
「上記にある参考書を完璧にやったけど、試験に受かるか不安。」
という方は、公式HPにある過去問(観光英語検定試験解説書/CD付)を購入し、試験時間通りに解いてみることをオススメします。
最新の過去問が販売されているので、実際に試験を受けるのに最も近い形式で対策をすることができます。
3-3. 1級は、英語を使った観光業務経験者レベルの知識を身に付ける
1級は、
◆海外旅行に関連する専門的な知識
◆旅行業務で求められる知識
◆国際関係?世界情勢
◆海外と国内の観光事情や文化事情
などについての知識を有しているかを英語で試験するため、非常に難易度の高い試験となっています。
そのため、「通訳案内士」「旅行業務取扱管理者」?旅行地理検定?の試験に関する教材などもあわせて試験対策として活用されています。
まずは、以下の3つのポイントを押さえて学習を進めていきましょう。
(1)国内外のあらゆる観光?文化事情を学ぶ
(2)国際関係や世界情勢などへの関心を高め、知識を蓄える
(3)過去問を徹底的に分析し、極める
以下で、詳しく解説します。
3-3-1. 国内外のあらゆる観光?文化事情を知り、使える単語を増やす
英語で書かれた観光ガイドブックやWeb上の観光案内を、日英比較しながら読むことで観光?文化事情について学びましょう。
また、海外?国内の歴史や文化をまとめた書籍を読み、それを英語で伝えられるよう練習する方法もオススメです。
観光英語検定の観光?文化事情の学習に役立つ教材
- ◆『Travel guide』(lonely planet)
- →各国の旅行ガイドブック。英語で書かれているので観光案内などの対策を行うことができます。特に問題の比率が高い、日本のものはおさえておきたい1冊。
3-3-2. 国際関係や世界情勢などへの関心を高め、知識を蓄える
観光に影響のありそうなニュース(観光庁、旅行会社、紛争、天災、国際政治等)をチェックし、国際関係や世界情勢の情報収集を行いましょう。
また、観光パンフレットを見て英語で伝えられるよう練習するなど、さまざまな工夫と努力を重ねながら知識を蓄えることが必要となってきます。
観光英語検定のニュースなど情報収集にオススメのサイト
- ◆『Travel vision』(株式会社エフネス)
- →観光情報サイト。海外の観光に関するニュースを取り扱っているため、オススメです。
3-3-3. 過去問を徹底的に分析し、極める
公式HPから1級試験解説書を数回分購入し、過去の試験問題を何度も繰り返し解いて、知識の蓄積や出題傾向の分析を行いましょう。
問題量が多いので、試験時間内に解けるようにすることは必須です。
また、解説を熟読して答え以外の選択肢についても調べることで、世界地理の知識を幅広く蓄えていきましょう。地名等は白地図に書き込んで覚えていく方法もオススメです。
過去問題演習に役立つ教材
- ◆『観光英検試験解説書』(全国語学ビジネス観光教育協会)
→観光英語検定の公式の過去問と解説書になります。最新の試験の過去問を取り揃えているので、問題の傾向と対策を行うのに最適です。 - 観光英語検定 販売書籍
4. 観光英語検定を活かして就職を目指すなら神田外語学院がオススメ
観光英語検定を取得した後に、観光業界への就職を目指す方も多いと思います。
観光業界で働くには、英語力だけでなく、観光に関するさまざまな知識?スキルや職種によっては資格も必要になります。
そこでみなさんにオススメしたいのが、神田外語学院の国際観光科で学ぶことです。
観光英語を学ぶものはもちろんのこと、英語の授業がカリキュラムの半分を占めているので、基礎的な英語力も向上させることができます。
観光系の知識や資格で例えると
?観光に関するさまざまな授業を通して、観光業界に関する専門知識を習得すること
?「国内旅程管理主任者」の取得は全員必須になっていること
?「国内旅行業務取扱管理者」は資格取得のためのカリキュラム
となっています。
今回はそのカリキュラムの一部をご紹介します。
観光英語
旅行業界、航空業界、ホテル?レストラン業界で用いられる英語表現を学習します。観光英語検定合格も目標の一つです。
通訳ガイド実務(インバウンド?ツーリズム)
グローバル化が進む現代において、一人ひとりが自国の歴史や文化を知り、それを外国の方に伝えられる力を持つことはとても大切です。
この授業では、浅草寺?明治神宮など、都内の人気観光地について事前にしっかりと学んだ上で、実際に現地に赴き英語を用いて外国人観光客に説明するという通訳ガイド実習を行なっています。
案内の際に必要な知識や語彙を英語?日本語の2ヵ国語で身につけ、英語で伝えられる力を身につけることを目的としています。
国内?海外観光資源
日本だけではなく世界の地理、世界遺産、地域の行事、絵画?音楽などの芸術、伝統料理など観光資源に関して幅広く学びます。また。それぞれの背景にある歴史や風土についても知識を深め、旅行業界で活躍できる基礎学力と専門性を高めます。
生きた英語を自分のものにできる「EIC」(国際コミュニケーション英語)
必修共通科目の国際コミュニケーション英語(EIC)は全て外国人教員が担当し、「読む」「聞く」「書く」「話す」の英語4技能の強化を図ります。
授業は20名以下の少人数ので習熟度別にクラス分けされで、日本語禁止という環境で週5回(2年次は週4回)行われています。様々な国出身の外国人教員から学び、長時間接することでの英語に慣れ、社会に出た後も臆することなく対応することができます。
\神田外語学院の“リアル”を体験!/
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?神田外語学院の教育の特長について以下の記事もご覧ください!
5. まとめ
いかがでしたでしょうか。
観光英語検定について、十分にお分かりいただけたかと思います。
最後に本記事で解説した内容をまとめるとポイントは以下の4つです。
(1)観光英語検定は、下は3級から上は1級まであり、年2回試験を行っている。
(2)観光英語検定を取得するメリットは、大きく以下の3つになります。
- 観光業界への就職に有利になる
- 観光業界で働く上でのスキルアップができる
- 海外旅行や日本での外国人の方への対応などプライベートでも役に立つ
(3)筆記とリスニングの試験があり、Partごとの問題傾向を把握してから試験に臨むことが必要です。
(4)試験対策は、2つポイントがあります。
- 観光業界特有の言い回しや専門用語を覚える
- 過去問を活用して、問題形式に慣れる
観光英語検定をしっかりと勉強すれば、観光分野での英語運用能力が向上し、仕事とプライベートの両方で役立つことは間違いありません。
この記事を読んで、目指すべき検定級を見定め、合格に向かって取り組んでいただければと思います。