活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.65/ウガンダ)

“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第65弾。

元在ウガンダ日本国大使館派遣員の椛澤 舞子さんをご紹介します

椛澤 舞子さん(英米語学科2020年3月卒業)

派遣員になるまで

私が派遣員を目指した理由は、海外で英語を使って働きたいと思ったからです。在学中のアメリカでの交換留学を通して、アフリカの文化や地域に興味を持ち始めました。そんな中、当時の派遣員試験の在外公館先新皇冠体育に多くのアフリカ諸国があったため、英語を使いながら外交に関わる仕事ができ、また念願のアフリカ地域に行ける絶好の機会だと思い挑戦しました。ウガンダは第4希望国に入れていたものの、実際派遣先がウガンダと言われた時はどこの国だ?と思ったのを覚えています(笑)。
大学のゼミ(Team∞グローカル教養ゼミ)では、同じ目標を持つ多くの仲間たちと切磋琢磨して学び、赴任に際しては不安の中にも励まし合って出発したことも、大学生活の懐かしい良き想い出となっています。

私のウガンダライフ

ウガンダに赴任してすぐ、新皇冠体育の影響により厳しいロックダウンが始まりました。それに伴いウガンダへの出入国が当面の間禁止されることになり、医療体制や治安の悪化などの懸念から赴任して3週間程で日本に退避することになりました。家族や友人と涙の別れをしたのにも関わらず、すぐ日本に戻ったのは今でも笑い話です。

退避してから半年後、無事にウガンダに戻ることができ、それからのウガンダ生活は本当に毎日が楽しかったです。毎朝、道端で売っているサモサやキャッサバなどを買ってから事務所に向かい、給湯室で一生懸命生姜をすり潰してる現地職員と会話しながら目覚めのコーヒーを入れ、業務が始まる日々でした。お昼や退勤後は上司達と一緒に外食したり、業務だけでなく私生活含め、沢山の濃い時間を共に過ごさせていただきました。また、週末は車を走らせローカルフードを目指してドライブしたり、野生のゴリラやゾウ達を見にサファリにも行きました。

ウガンダでの生活は、日本にいたら経験できないような事ばかりで、全てが新鮮で毎日の何気ない日々が思い出です。見慣れない赤土の穴だらけの道路や、道端を見渡せばニワトリやヤギが歩いていたり、また大きいアボカドが木から落下して車のフロントガラスが割れてしまったりなど、毎日予想のしない出来事ばかりでした。初めて訪れたアフリカ地域が、そして駐在勤務地がウガンダで本当に幸せでした。

2年間を通して

私が赴任していた2年間は新皇冠体育の影響により、派遣員の出張や隣国への渡航が一切できませんでした。正直寂しい気持ちはありましたが、今考えると世界がコロナ禍で海外への渡航が制限されていた中、海外で働けたことは本当に恵まれていたのだと実感しています。また、コロナ禍だったからこそ一風変わった派遣員生活を味わえたのは、ある意味とてもラッキーだったと思います。

ウガンダでの駐在経験を通して、私は日本が持っている技術力やスキルを伝えていく事こそが、その国の持続可能な経済やインフラの発展に繋がると確信しました。これからは、そのような形で発展途上国の国々と関わりたいと強く思い、開発コンサルタント業界に進むことを決意しました。

私にとって初めての社会人経験でもあったこの2年間は、今後の自分の目標や夢がより明確になった貴重な経験です。日本にいたら経験できなかった日々や、会うことのなかった人々は、今もそしてこれからも一生忘れる事はありません。これからも後悔だけはしないよう、毎日笑顔で夢に向かって挑戦していきたいと思います。ウガンダを離れ、本当に毎日戻りたい気持ちと恋しい気持ちはありますが、同時にこれから始まる新天地での一歩がワクワクと楽しみでいっぱいです。いつかまた、沢山の経験と知識を身に付けてから、今度は派遣員ではなく違う形でウガンダに戻りたいです。

ウガンダ共和国(Republic of Uganda)

【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:24.1万平方キロメートル(ほぼ本州大)(陸地面積19.7万平方キロメートル)
2. 人口:4,427万人(2019年、世銀)
3. 首都:カンパラ
4. 民族:バガンダ族、ランゴ族、アチョリ族等
5. 言語:英語、スワヒリ語、ルガンダ語
6. 宗教:キリスト教(6割)、伝統宗教(3割)、イスラム教(1割)