活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.9/オランダ)

“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第9弾。

元在オランダ日本国大使館派遣員の松田和人さんをご紹介します

松田和人さん(国際コミュニケーション学科2013年3月卒業)

在外公館派遣員になるまで(在学中)

国際コミュニケーション学科在籍中は、日々の授業や課題をとおして英語の語学力の向上や学術的知識の深化に熱心に取り組みました。また、交換留学制度を利用して米国に1年間学部留学をしたり、内閣府の実施している「世界青年の船」などの国際青年交流事業などに積極的に参加したことで、語学力のさらなる向上及び自身の研究の進展に繋がり、それらが結果的に在外公館派遣員試験への合格へと繋がりました。在学中は、学業はもちろんのこと、幅広い課外活動にも積極的に携わることで、試験の合格や派遣員としての大使館での勤務に役立つ様々な知識や経験が身に付くと思います。

在外公館派遣員としての経験(在オランダ日本国大使館での経験)

私は2013年3月から2016年3月までの期間、オランダのハーグ市にある在オランダ日本国大使館で派遣員として勤務しました。大使館での所属は官房班及び儀典班で、主な業務としては日本から公務でオランダを御訪問された皇室の方々や政府要人などへの便宜供与、公文書等の和訳?英訳、日英通訳、公用車の配車業務を行いました。また、儀典担当官として、僅かですが大使の公務補佐等の業務も担当させていただきました。大使館での業務はどれも簡単ではありませんでしたが、大学時代に習得した語学力や知識を外交関連業務という実践の場で大いに活用する大変貴重な機会となりました。また、大使館での勤務をとおして得た経験や学びは、今後の私のキャリアにとってとても有益なものとなりました。さらに、ハーグ市には世界中の大使館の他に国際司法裁判所や国際刑事裁判所などの国際機関が多くあり、世界中から向上心の高い人々が集まっていたので、そういった方々から得た学びも多くありました。

在外公館派遣員としての経験を活かして(その後の進路)

新皇冠体育や在外公館派遣員で得た知識や経験を活かして、2016年3月の任期満了後は青年海外協力隊、その後は外務省での勤務を経験しました。それらの経験においても、在学中や派遣員の時に築いた語学力や知識が大きく役立ったことがとても印象的でした。そして、現在は英国のエディンバラ大学大学院社会政治学研究科国際関係学専攻修士課程(MSc in International Relations)に在籍し、国際関係理論や地域研究などの分野を研究しています。大学院での授業や課題は当然全て英語で行われますが、在学中や派遣員時代に培った語学力や国際コミュニケーション能力を大いに活かして、日々の研究に取り組んでいます。

在外公館派遣員をめざす方へ

私の在外公館派遣員合格への道のりは決して平たんのものではなく、試験勉強の際に何度も困難にぶつかることがありました。その度に、冷静な課題分析を心掛け、少しずつ打開していったことを覚えています。皆さんも受験にあたっては様々な困難にぶつかるかと思いますが、諦めず、在学中に培った語学力や知識を存分に発揮してください。

オランダ王国(Kingdom of the Netherlands)

【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:41,864平方キロメートル(九州とほぼ同じ)
2. 人口:1,718.4万人(2017年12月オランダ中央統計局)
3. 首都:アムステルダム
4. 言語:オランダ語
5. 宗教:キリスト教(カトリック24.4%、プロテスタント15.8%)、イスラム教(4.9%)、ヒンズー教(0.6%)、仏教(0.5%)、無宗教?その他(53.8%)(2015年オランダ中央統計局)