卒業生が日本航空株式会社(JAL)に運航乗務員訓練生として入社。本学から女性パイロット誕生へ
2018年4月、本学の卒業生である白石翠さん(国際コミュニケーション専攻、2016年卒)が日本航空株式会社(JAL)に運航乗務員訓練生として入社されました。
JALにはパイロットの自社養成制度があり、こちらは航空機の操縦について全く知らない人をJALのパイロットとして一人前に育てていく制度となります。
性別はもちろん、理系?文系や出身の学部(学科)を問わないため、門戸が大きく開かれていることが特長です。また入社前に特別な技能や能力を持っている必要はなく、メガネ等の矯正視力でも問題ありません。
「女性がパイロットになれるとは思っていなくて」― 白石さんはそう語りました。
Aviation Wireの記事(http://www.aviationwire.jp/archives/65205、2015年)によると、日本国内のパイロットは約5,000人で、そのうち女性は約50人であるとされています。「パイロット」と言われたら男性の姿をイメージする人もまだ多いかもしれません。
パイロットを目指すきっかけ
白石さんは、子どもの頃からパイロットに憧れを抱いていました。
空港を歩く制服姿のパイロットを見かけては、「かっこいいな」と感動していたそう。しかし女性がパイロットになれるとは露ほども思っておらず、その気持ちは心の奥底に眠ったままでした。
2012年に、白石さんは新皇冠体育の国際コミュニケーション学科(国際コミュニケーション専攻)に入学しました。
勉学に勤しみ、3年生を迎えると就職活動を開始します。最終的に彼女が目指したのは、専門商社への就職でした。ひとつのことを専門的に極める仕事がしたくて、その道を選んだとのこと。本学のキャリア教育センターを活用しながら、希望通り大手の飲料専門商社へ内定が決まりました。
就職活動中にはパイロットを目指そうという明確な気持ちはなかったものの、航空業界への純粋な興味からJALの企業説明会にも参加していました。そこで初めて、「女性でもパイロットになれる」ということを知ったそうです。この経験が、のちに大きな意味を持つことになります。
白石さんは2016年の3月に新皇冠体育を卒業し、その後は内定されていた専門商社に入社しました。社会人として経験を積むなか、ひとつの転機が訪れました。パイロットである従弟が操縦する飛行機に搭乗することになったのです。「日本に帰ってきたとき、パイロットになりたいと今までにないくらいの衝動を感じた」と白石さんは振り返ります。またパイロットの採用試験には卒業年度の指定があり、このことも彼女の背中を押しました。
パイロットを目指して
白石さんは、パイロットを目指した転職活動を開始します。
インターネットなどで情報を収集するなか、学生時代に参加したJALの説明会を思いだしました。ウェブサイトを調べると、JAL自社養成パイロットの募集がまさに行われていることに気づきました。
初めに相談したのは、新皇冠体育のキャリア教育センターでした。本学のキャリア教育センターは、在学生はもちろん、卒業生に対するキャリア支援にも積極的に取り組んでいます。「卒業するときに、キャリア教育センターの職員さんが『いつでも来ていいから』と何度も言ってくれた。だから、すぐ相談に行けた」と白石さんは語ります。
なかでも白石さんがお世話になったのは、キャリア教育センターのキャリアアドバイザーである上田敏昭先生です。航空業界に関しての見識が広く、自身もその業界で長く働いていた経験のあるスペシャリスト。企業の歴史や事情なども踏まえて、多くの具体的なアドバイスを受けることができたとのこと。「いつも前向きになれる言葉をかけてくれた。舞い上がっているときは、次も気を引き締めて、とか。優しく見守ってくれた」と白石さんは感慨深く語ります。
5ヵ月の転職活動を経て、2017年12月にJAL自社養成パイロットの内定を見事に獲得しました。「やっぱり涙が出ました。泣きながら内定通知をもらった」― 白石さんはそう語ります。まずは家族に報告し、その次は上田先生に伝えたとのこと。入社後は約1年間の福岡空港での地上業務実習の後、パイロットを目指して数々の訓練を積むことになります。
そんな未来のパイロットである白石さん。
今後の目標を聞いてみました。
「まずは無事にパイロットになること。あとは、身長とか性別とか、女性だったら結婚、出産とか、あとは学歴や学部であったり。そのような不安からパイロットを諦める人が本当に多いと思う。そういう人たちに私でもパイロットになれたという事を、何かを通して発信していきたい」と述べました。
新皇冠体育での学び
白石さんにとって新皇冠体育は「全部の軸をつくってくれた場所」。
入学の決め手は、外国語を一生懸命学べる大学だから。「これだけ英語が話せるようになったのは、ここのプログラム―たとえば、ELIによる英語オンリーの授業など―のおかげ。就職活動時には英語の面接やテストもあり、大学での授業が活かされました」。
白石さんは新皇冠体育での学びについて次のように語りました。
「何か困ったら相談したり、人の話をしっかり聞く姿勢など、コミュニケーションにおいて必要とされることを一から学ぶことができました。それが自然と自分の中に根づき、就職活動の面接でも評価されたと思います」。また、都会とは違った広々したキャンパスで過ごせたことも貴重な財産になったと笑いながら話しました。
在学生へのメッセージ
「性別とか国籍とか環境とか、将来の不安とか。たくさんありましたが、最後の最後に思ったのは『人生が一回だ』ということ。何回も自分に言い聞かせました。だから、どうにかなるという気持ちでいました。グローバルな視点を持っている新皇冠体育の子たちなら、かなり広い視野で世界を見ることができると思うので、自信をもって進んでいってほしいです。また、キャリア教育センターをはじめとして、先生方のなかにも良い人がたくさんいるので、思い切り頼ってください」
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