岡村 悠樹さん
山口県立山口高等学校
神田外語学院国際ビジネスキャリア科2年
広島大学文学部人文学科 3年次編入学
もともと英語が好きだったことが大きいと思います。文法や単語の知識をつけることで、今まであまり理解できなかった内容が読めるようになるのが楽しかったです。例えば、洋楽の歌詞の内容や洋画のセリフが、辞書を調べなくとも分かるようになってくると、すごくやりがいを感じました。それゆえ、高校在学時は大学に入るために勉強していましたが、英語の勉強に専念したいという気持ちもあり、語学の専門学校も視野に入れるようになりました。そのような経緯もあり、インターネットで英語を学べる専門学校を調べていた所、確かな就職実績があり語学もしっかりと学べる神田外語学院が目に留まり、入学することにしました。
1年生の1学期に編入支援チームが実施している説明会を聞いて、「編入学って面白い」と思うようになり、徐々に編入学の道も興味を持ち始めました。しかし、就職も考えていたので、編入か就職をするかで迷う部分もありました。そのような時、編入支援チームの先生に、高校時に大学を志望していた時期があると話をしたところ、「(就職する道を選んで)もし大学進学への思いに後悔が残ってしまうなら、編入学をしたほうが良いよ」というアドバイスを頂きました。こうした助言や、周りの友達も多くが編入学志望ということもあり、1年生の2学期から大学編入学を目指すことに決めました。
1年次の2学期から、編入支援チームの先生にカウンセリングをお願いし、志望大学を絞っていきました。哲学が好きだったので、哲学を学べて教育レベルの高い大学を探し、結果的に神田外語学院から編入学が可能な国立の広島大学を目標にしました。1年次3学期からは、英語の試験対策講座を受講する他、田口先生という社会学の先生に小論文の添削指導をして頂きました。また、長期休暇中の課外講座も積極的に受講し、学力を高めていきました。
志望理由書を書くことが大変でした。自分に興味のある研究テーマを選ぶのに加え、そのテーマを深く理解した上で自分がどこに問題意識を持ったのかを記述する難しさを感じました。さらに、志望理由書を書き上げるためには、多くの文献を読む必要もありました。哲学の入門書からハイデガーの「存在と時間」など40冊以上の文献を読破し、特にアーレント著の「人間の条件」という本は、原書で読むのが大変でした。しかし、神田外語学院で学んだ英語力を活かして、邦訳と照らし合わせながら内容を理解することが出来ました。
インターネットの普及により、他者とのかかわりが稀薄化し、孤独死や自殺につながっているという問題意識を切り口として、それを哲学的な視点から研究していきたいと思っています。今後の進路は、大学院に進んで哲学者になることや、翻訳者を目指すこと、さらには出版社で書籍の校正や編集に携わることなど、これから模索していきたいと思っています。