2022年12月7日(水)、国際ビジネスキャリア科2年生によるビジネス研究発表会が開催されました。
国際ビジネスキャリア科の学びの集大成となる授業、ビジネス研究演習(ゼミ)。あらかじめ答えが決まっている問題を解くのとは異なり、自ら問いを立て、その問いに対してさまざまなアプローチをし、説得力のある結論を導き出す。これは学生時代はもちろんのこと、卒業後にこそ必要となる能力。国際ビジネスキャリア科のゼミではこの能力を鍛えます。
この日はこのプロセスの総決算として事前の予選を突破した4チームがステージ上で、惜しくも予選を通過できなかった6チームがポスターセッションにて研究成果の発表を行いました。
発表はビジネスの具体的な提言を行う「デザイン」と、アカデミックな研究をベースとした「研究」の2分野に分かれています。
発表題目新皇冠体育
【デザイン】
?KIFLOOD~若者に献血を広めるために~
?視覚障がい者支援~一匹でも多くの盲導犬を視覚障がい者の元へ~
【研究】
?ミニチュアの世界にハマるファン心理
?次世代に繋ぐ教育改革~上越市に対する地域創生プランの提言~
【ポスターセッション】
?若者層の野菜不足の手軽な解消法
?卒業旅行の提案
?動物殺処分ゼロに向けて
?コメディ漫画の実写化におけるヒットの法則に関して
?メイドカフェで働く就業動機の構成要素に関して
?焼き肉屋のパフェを注文する顧客の心理
「デザイン」分野の各グループは、主に社会貢献という観点から世の中の課題を発見。企業や関係団体への実地調査、許可をいただいたうえでの募金箱設置、学内ポスターや学園祭当日における啓蒙活動の成果などを報告しました。プレゼンテーションの最後には、研究成果にもとづいての課題解決策を提示。会場からは各チームの行動力、そして社会貢献への熱意に圧倒されたというコメントが多く上がりました。
「研究」分野の各グループは、日ごろ抱いている疑問点を出発点として研究テーマを設定。授業で習ったリサーチ手法を活用し、収集したデータの分析を行ったうえで導き出した結論について報告をしました。仮説を設定したうえで、分析データをもとに緻密に論理を組みたてていく報告は普段の学習成果そのもの。こちらの分野でも会場の人々は身を乗り出すように耳を傾けていました。
国際ビジネスキャリア科と新潟県?関根学園高等学校は毎年、約半年間にわたり高専連携の「越境キャリア教育」を実施しています。東京と新潟県上越市の若者たちがオンラインで交流、事前学習を重ねた後、夏休みを利用して互いの地域に「越境」して学び合うことで、それぞれの地域の魅力や課題などを報告し合います。「研究」分野のチームが代表して「若者が学校を卒業しても引き続き上越市に住んでもらうためにはどうすればよいか」という地域創生プランを発表しました。
今年もお世話になった関根学園?金田大樹先生が新潟からかけつけてくださいました。発表内容の評価に加え、「2つの学校の若者たちが交流している時、みんなとてもキラキラした表情だった。この数年はコロナ禍もあり、青春を十分に体験できなかったかもしれないが、今回の取り組みでみんな充実できたと思う。これからもこの経験を胸に頑張ってください」と励ましの言葉もいただきました。また今回学び合った関根学園高校の生徒たちもオンラインで参加。「あらためて上越の魅力に気づけただけではなく、様々な角度から物事を見る力がつきました」と自信に満ちた眼差しで語っていました。
下記リンクから夏休み中の「越境キャリア教育」の様子をご覧いただけます。
惜しくも本選に出られなかったチームは、ステージ上で3分間の概要報告をし、ポスターセッションにて詳細報告をしました。参加者からは「どのような方法でデータを収集した?」「結論の根拠は?」といった鋭い質問がありましたが、どのチームも自信を持って答えていました。
国際ビジネスキャリア科のゼミでは主体的に問いを立て、裏付けとなるデータを集め、説得力のある結論をプレゼンテーションで発表します。チームで行うため、その過程では協働力が必要になりますし、各自の分担から物事を進める「シェアドリーダーシップ」の力も必要になります。
これらはいずれも将来必ず必要となる力です。今回の発表で力をつけた学生たちの将来に期待です。