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2021年度 国際ビジネスキャリア科「ビジネス研究発表会」

2021.12.23
▲12月、国際ビジネスキャリア科2年生によるビジネス研究発表会が実施されました。

神田外語学院の数ある学科の中で唯一「ゼミ活動」を実施する国際ビジネスキャリア科。学生たちは世の中の事像に「なぜ」という問いを立て、チームごとに研究テーマを決定。徹底的なアンケート調査やフィールドワークでデータを収集し、問題の本質をひもといていきます。今回の発表会は二年間の学びの集大成。今まで学生たちが情熱を注いできた日頃の研究の成果を発表しました。

学生たちによる「ビジネス研究発表」

研究テーマに対し調査?分析を繰り返して導き出した結論をもとに、実在の企業へビジネスの提案まで行うのが国際ビジネスキャリア科のゼミ活動。学生ならではの目線を活かしたビジネス提案はどれも独創的でユニークです。中には学生たちの提案が企業に認められ採用に至ったチームも。徹底的なアンケート調査やフィールドワークで裏付けされた提案はどれも学生の域を超えたものばかり。いずれのチームのプレゼンテーションからも、自分たちのゼミ研究にかける想いが溢れてきます。

▲「フードロス」という世界的な難題の解決に取り組むチームも。「学生だからこそできることはないか」と考えた結果、海外で注目されている「フードドライブ(食品の寄付)」を学内で実施。日本の貧困問題を解決する大きな一歩を踏み出しています。
▲今回会場を釘付けにしたのは、さまざまな観点から男女の恋愛観を分析したチーム。研究結果から見えてきた20代女性の心に刺さる数々のフレーズ。実在する商材で20代女性をターゲットにした「バズるCM」を見事作成しました。
▲マスクの着用が多くなった昨今、学生たちが目をつけたのは「眉毛が人に与える印象」。学生自身も眉毛サロンでの施術を体験し、サロンへ学生割引の実施を提案した結果、見事にそれが採用。SNSでの告知や宣伝ポスターを学内に掲示してサロンへの呼び込みをしました。

見ごたえのあるポスターセッション

予選会の審査において惜しくもステージ上でのプレゼンテーションの機会を逃したチームは、研究の成果をポスターにまとめてブース形式で展示しました。研究内容を問うと、壁に貼られたポスターに沿って語り始める学生たち。丁寧に作り込まれたポスターと熱意溢れる解説から、彼らが研究に本気で取り組んできたことが伝わってきました。

▲布ナプキンの普及を呼びかけ「生理の貧困」について研究したチーム。学科のコミュニティを活用して放課後には学年の垣根を超えてヒアリング調査を行いました。
▲コロナ禍による経営難に頭を抱えているホテルのプロモーションビデオを制作。自分たちが分析した要素を盛り込んだ力作を披露してくれました。

高校生と共に成長していく高専連携の「共育」

▲市内の高校と差別化をはかるために新設された関根学園高校?特進クラスのプロモーションビデオ。動画には高校生が出演し、関根学園高校のホームページで紹介されています。

国際ビジネスキャリア科といえば、今年で4年目を迎える関根学園高校(新潟県上越市)との高専連携の越境キャリア教育。学生たちはこの春から高校生に向けたワークショップやお互いの地域でのフィールドワークを実施。将来彼らが社会に出るうえで必要となるであろう、主体性や課題発見力などの能力を養成してきました。高校生の能力を向上させることにとどまらず、それをビジネスにまで落とし込むのが国際ビジネスキャリア科。発表会では、学生たちが指揮をとり制作した関根学園高校?特進クラスのプロモーションビデオを披露しました。お互いの地域を行き来して学びあうという他に類を見ない高専連携の取り組みを、クライアントである関根学園高校の生徒の獲得に繋げます。

▲「東京でのフィールドワークでは新潟で経験できないことがたくさんあり視野が広がった」「まわりを気にして発言することが苦手だったけど、神田外語学院の学生との交流を通して積極的に自分の意見を発信できるようになった」と語る新潟の高校生。学生たちのまっすぐな想いは高校生に想像以上に大きな影響を与えていました。

当日は新潟の関根学園高校の生徒たちもオンラインで発表会を見学。感想を求められると、神田外語学院の学生たちとの交流で自分にどのような成長があったのかを語ってくれました。この越境キャリア教育で初めて教える立場に立った国際ビジネスキャリア科の学生たち。「自分たちの取り組みは果たして高校生のためになっているのか」と悩むこともありましたが、その想いに応えるようにセッションを追うごとに高校生たちの顔つきや行動は見違えていきました。そして成長を遂げたのは神田外語学院の学生たちも同じ。高校生との交流は彼らに毎回新たな気づきを与え、自分たちの視野を広げることに繋がりました。

▲今回の発表会のために新潟からお越しいただいた関根学園高校の金田先生。オンラインで堂々と意見を述べる教え子たちの姿を見て、彼らの成長を改めて感じたそうです。
▲新潟の関根学園高校の卒業生である国際ビジネスキャリア科の学生。母校の後輩たちの成長を見守ってきました。

ビジネス研究発表会を終えて

▲発表会に駆けつけた国際ビジネスキャリア科の先輩卒業生たち。今回の発表会に向けて後輩たちの研究やプレゼンテーションのサポートをする場面も。卒業後も学科の繋がりは健在です。

こうして全チームのプレゼンテーションが終了。中には来賓からのあたたかい総評コメントに涙ぐむ学生も。どれだけ彼らが自分たちの研究に真摯に向き合ってきたのかが伝わってきます。会場には我が子の研究の成果を見届けるために訪れた保護者の姿も。「発表会の前半だけ見る予定だったけれど、どのチームの発表も面白くて途中で帰ることができなかった」「娘がこの学科に入って心からよかったと思う」というコメントが。普段誰よりも応援してくれている保護者に向けて、コロナ禍で自分たちがどんな学びをしていたのかを伝える貴重な機会になったようでした。

今回発表した学生たちは新皇冠体育の影響を大きく受けた世代。彼らの入学直後の授業はすべてオンラインで実施され、クラスメイトと対面で会うことができない日々が続きました。しかし、国際ビジネスキャリア科の先生や学生たちの「学びへの情熱」は新皇冠体育という壁をものともしませんでした。学生時代に本気で一つのことに取り組み、最後まで逃げずにやり遂げたこと。この先の長い社会人生活で大きな困難にぶつかったとき、この国際ビジネスキャリア科での経験が彼らを奮い立たせてくれるに違いありません。