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映画「アイアンマン 2」の巨大ドーナツ型オブジェ。LAのアイコン「ランディーズドーナツ」2025年春東京上陸!

2025.03.03

「ランディーズドーナツ」(Randy’s Donuts)。米国「ロサンゼルス」を拠点に1952年に創業されたドーナツブランド。巨大ドーナツ型オブジェ(看板)と、映画?MVなどのポップカルチャーとの強い結びつき。単なるドーナツブランド以上の文化的な存在となっているランディーズドーナツが、2025年春(5月中旬)、東京都内(渋谷代官山)に1号店をオープン予定。その人気の要因を探ります。

ランディーズドーナツの巨大な看板の視覚的インパクト

マーベル映画『アイアンマン2』(Iron Man 2, 2010年)のワンシーン。

名優ロバート?ダウニー?Jr.氏が演じるアイアンマン(鉄人ロボット)。MARVELコミック(マンガ)のキャラクターで、金属製のパワードスーツを身に着けたスーパーヒーローです。

場所はランディーズドーナツの屋上にある巨大なドーナッツ型オブジェ(看板)。そのドーナツの穴(ホール)の中で、アイアンマンこと、トニー?スターク(軍事企業スターク?インダストリー社長)が、美味しそうにドーナツを食べています。視覚的インパクトは抜群!

「お客さまに、ドーナツから出ていただくようお願いしなければなりません」

(Sir! I’m gonna have to ask you to exit the donut.)

マーベル?スーパーヒーロー最強チーム「アベンジャーズ」の影のリーダー、「アイパッチ」(眼帯)がトレードマークのニック?フューリー(名優サミュエル?L?ジャクソン氏)。彼が地上から、アイアンマン(トニー?スターク)に投げかけたのがこの言葉。

映画では、そこから、ニック?フューリーとアイアンマンがテーブルに着席して会話をするシーンが続きます。実際のランディーズドーナツは、テイクアウト専門(24時間営業)で、イートインはありませんので、この着席シーンは別のレストランかセットで撮影されたといわれています。

「BTS」の大ヒット曲「Dynamite」のMVにも登場

さらに、2025年に「カムバ」(韓:コンベック、「活動再開」[K-POP用語でカムバックの略])する、世界的人気のK-POPグループ「BTS」(防弾少年団)の大ヒット曲「Dynamite」(19億回再生。世界人口80億人)のMV(ミュージックビデオ)にも、ランディーズドーナツのショップとオブジェ(看板)が「オマージュ」(敬意を込めて模倣)風に登場します。

?? BTS (?????) ‘Dynamite’ Official MV (By HYBE)  MVの1分14秒付近に注目。

直径32フィート(約10m)。一目で認識できる巨大なドーナツ型のオブジェ(看板)は、映画、テレビドラマ、MVなど多くの作品で使用され、存在感を世界的に高めてきました。今日、看板と店舗そのものが、「ロサンゼルス」の人気観光スポットとなり、SNS映えや「聖地巡礼」の目的を含め、地元民やこの地を訪れる米国/世界中の旅行者にとって重要な存在となっています。

戦後のアメリカの車社会ブームと「巨大ドーナツ」オブジェ

映画に登場する本店(1号店:1952年創業)の所在地は、イングルウッド(Inglewood)。ロサンゼルス国際空港(空港コード:LAX)のすぐ近く。フリーウェイ「405号」をLAX(エルエーエックス)から15分程度北へ走ると、左手に大きなドーナツの看板が見えてきます。

この巨大ドーナツオブジェは、後にランディーズ?ドーナツとなる最初の店舗で意図的に設けられたもの。この巨大オブジェは、ラッセル?C?ウェンデル(Russell C. Wendell)氏が1952年に立ち上げた「ビッグ?ドーナツ?ドライブイン」(Big Donut Drive-In)のマーケティング戦略の一部だったのです。つまり、通り過ぎるドライバーの注目を集め、戦後のロサンゼルスにおける車社会ブームに対応することを目的としていました。

当時のアメリカでは、目立つ広告やテーマ性のある建築が「グーギー建築」(Googie Architecture)と呼ばれ、流行の一部となっていました。ランディーズドーナツの巨大看板もこの流行に乗ったもので、ロードサイドの他のドライブインレストランとの差別化に成功しました。

巨大ドーナツは「グーギー建築」のひとつ

こうした流行は、戦後のアメリカが「大きく、派手で、目を引くもの」を追求した消費者文化を象徴していました。「グーギー建築」とは、1950年代から60年代にかけてアメリカで発展した建築様式の一つ。未来志向のデザインとポップな要素を取り入れた、非常に特徴的なスタイル。名称は、ロサンゼルスにある「Googie’s Coffee Shop」(建築家ジョン?ロートナーによって設計)に由来。

1976年、(前述の)ウェンデル氏はビッグ?ドーナツ(イングルウッド店)の店舗をロバート?エスコウ(Robert Eskow)氏に売却。エスコウ氏は息子の名前にちなんで「Randy’s Donuts」と改名。その後、経営権が2度譲渡されますが、ブランド名として「ランディーズドーナツ」は今日まで維持されています。2015年に弁護士/カジノ事業起業家のマーク?ケレギアン(Mark Kelegian)氏に買収され、同氏が現在のCEOです。

2025年春、ランディーズドーナツが東京に上陸

(前置きが長くなりましたが)このようにアメリカのロサンゼルスと、ポップカルチャー(大衆文化)を代表するランディーズドーナツが、2025年の春、日本(1号店は東京)に上陸します。

2024年11月14日、日本のグリット?インターナショナル社(東京都渋谷区、代表取締役:芳賀 剛氏)が、「ランディーズドーナツ」を運営する「Quad Queens LLC」(米国カリフォルニア州イングルウッド、代表:(前述の)マーク?ケレギアン(Mark Kelegian)氏)と「ランディーズドーナツ」の日本展開におけるマスターフランチャイズ契約を締結したことを発表しました。

グリット?インターナショナル社によれば、25年春(5月中旬)を目途に日本国内1号店となる直営店舗を東京都内(渋谷代官山店)にオープンし、2店舗目以降は日本でのフランチャイズ展開を計画中。目標は2028年末までに日本全国50店舗の展開。「ランディーズドーナツ」日本限定新商品も開発中。日本の店舗には、米国と異なり、イートインスペースも設けられるとのこと。日本出店の詳細情報はこちら→ https://randysdonuts.jp

米国本家の「ランディーズドーナツ」は、70年以上の歴史を持ち(1952年創業)、米国ではロサンゼルスを中心に27店舗を展開。近年では、米国内だけでなく、韓国、フィリピン、サウジアラビアと海外にも積極的に進出(2024年10月末現在)。年間売上は1,660万ドル(約25億円)。

アメリカのドーナツショップ市場は、2023年時点で約90億ドル(1.4兆円)規模とされています。この市場では、「ダンキンドーナツ」(Dunkin’ Donuts)や「クリスピー?クリーム?ドーナツ」(Krispy Kreme)といった大手チェーンがシェアの大部分を占めていますが、ランディーズドーナツのような独立系のニッチ?ブランドは、差別化戦略を駆使して存在感を放っています。「ニッチ市場」(niche:発音は「ニーシ」に近い)とは、「隙間を埋める」という意味があり、大手ブランドが占有している巨大市場の隙間にある小規模なマーケットを意味します。

オススメは「グレーズド レイズド」

ランディーズドーナツのおおまかな価格は、1個当たり2ドルから3ドル(300円-450円)でとても手頃です。では、人気新皇冠体育を紹介しましょう。

第1が「グレーズド レイズド」(Glazed Raised)。数あるドーナツの中で不動の人気。ふわふわとした軽い食感が特徴のクラシックなドーナツ。シュガーコーティングによるツヤのある光沢と絶妙な甘さを楽しめます。

第2が「デビルズ フード」(Devil’s Food、「悪魔の食べ物」)。ドーナツ状のチョコレートケーキの上にさらにチョコレートをトッピングした、ダブルチョコレート味のドーナツ。ミルクにディップして(潜らせて)食べる方法もおすすめ。

第3が「グレーズド オールドファッション」(Glazed Old Fashioned)。「オールドファッション」にシュガーコーティングが施されたドーナツ。外はサクッと、中はしっとりとした食感。昔懐かしい味わいを楽しめます。

以上の3つのほかに、「モチ」(MOCHI)というドーナツもあります。日本的にイメージするとしたら、「ミスタードーナツ」(Mister Donut)のポンデリングに似ているドーナツ。フレーバーは全部で4種類(フルーティーペブルズ、ウベ、ヌテラ、シナモンシュガー)。最近、アメリカでも、モチモチっとした食感のポンデリング風ドーナツが流行しているそうです。

ここで紹介したドーナツはほんの一部ですが、創業以来、常に新鮮な素材を使用し、手頃な価格で提供することを信条とし、同社の「品質へのこだわり」は、ブランドの信頼性を支える重要な要素となっています。

同社の「品質へのこだわり」として、「毎日手作りの新鮮なドーナツを提供」「高品質な材料の使用」「創業以来長年受け継がれてきた伝統のレシピ」があげられます。

最後に、ランディーズドーナツの人気の要因をまとめましょう。第1が巨大なドーナツオブジェの視覚的なインパクト。第2がポップカルチャー(映画、ドラマ、MV)との融合による極めて高い認知度と話題性の獲得。第3が、美味しくて高品質なドーナツをリーズナブルな価格で提供していることです。

日本の店舗にも、あの巨大なドーナツ型オブジェが設置されたら(店舗横の地上)、SNS映え撮影スポットはいうにおよばず、国内の映画やドラマ、MVの人気ロケ地になることでしょう。

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