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伊「ミュウミュウ」(MIU MIU)と「BLACKPINK」ジェニーさんが火付け役!バレリーナにインスパイアされた「バレエコア」(Balletcore)ファッション!

2024.08.13

K-POP人気ガールズグループ「BLACKPINK」のジェニーさんも推す最新ファッション?トレンド「バレエコア」(Balletcore)とはなにか?その人気の背景を探ってみます。

「バレエコア」とは「バレリーナっぽい」ファッション!

「バレエコア」とは「BALLET」(バレエ)と「CORE」(コア)の合成語で「バレリーナっぽい」ファッションのことを意味します。2023年後半から世界的に広まり、現在、若者を中心に注目のファッション?トレンドになっています。

「韓国大衆(K-POP)文化」に詳しい翻訳家(韓国語)/ライターの西嶋広美氏(新皇冠体育[韓国語学科]卒)によると、「バレエコア」には、エレガントでフェミニンなイメージがあり、女性らしさを際立たせたデイリールック(私服)としても実用的で、「Z世代」(1990年代後半~2000年代に生まれた世代)に人気が高いファッションです。

「バレーコア」の「コア」(CORE)とはどのような意味なのでしょうか?日本語では「??系」「??っぽい」「??みたいに」に近い感じです。たとえば、「バービーコア」(Barbiecore)は「映画『バービー』(Barbie)やバービー人形のような、ピンク系のキュートなコーデ(コーディネート)」。「ノームコア」(normcore = normal(普通) + hard-core(徹底した))は、気取らない通常の服装(無地のアイテムでまとめた)を極めたクールなファッション。

「フェミニン」(feminine)とは「女性らしいこと」を指し、特に、ファッションでは、「女性らしい雰囲気のアイテムや着こなし」を意味します。ちなみに、フェミニン?ファッションは、落ち着きのある女性らしさを取り入れることが多く、一方で、ガーリースタイル(Girly Style)は、華やかでカワイく、どこか少女っぽさを感じさせるファッション。

ビスチェやチュールスカート、レッグウォーマー

前述の西嶋氏によると、「バレエコア」には、ビスチェやチュールスカート、レースソックス、リボン、つけフリルなど「甘め」の印象を与えるものが多く、最近は、スポーティーなアイテムと合わせたクールなアレンジがなされるなど、現在も進化しているとのことです。

ビスチェとは、肩ひもが無い、丈の長さがウェストのあたりまであるインナーウェア、あるいは同じ形状のアウター(一番外側に着る衣服)。チュールスカートとは、『チュールレース』と呼ばれる網目の細かいレースをふんだんに使ったスカートで、バレリーナの衣装のように、動くたびにふんわり揺れるボトムス(下半身に着用する衣服)。

最新の「バレエコア」ファッションとしては、「レッグウォーマー×バレエシューズ」のスタイル、伸縮性の高い「ボディースーツ×ミニスカート」など、バレエの練習着のような実用的で機能性を兼ね備えたアイテムやスタイルが人気のようです。私たちが一般的に想像する「繊細に作り込まれた華やかなバレエ衣装」ではなく、「バレエ教室帰り」のようなリラックス感を演出するのが、着こなしのポイントだそうです。

「バレエコア」の海外ブランドとしては、伊「ミュウミュウ」(MIU MIU)、英「シモーネ?ロシャ」((SIMONE ROCHA)、英「モリー?ゴダード」(Molly Goddard)、スペイン「パロマウール」(PALOMA WOOL)などがあります。

2022年の3月「MIU MIU」(ミュウミュウ)の秋冬コレクション

2022年の3月、高級ブランド「MIU MIU」(ミュウミュウ)の秋冬コレクションに登場したバレエシューズとルーズソックスを合わせたスタイルが、このバレエコア?ブームの火付け役だといわれています。サテン素材のフラットシューズに、ゴム紐とリボンがついた典型的なバレエシューズを、ルーズソックスとマッチさせた足元が、世界のファッション業界の注目を集めました。

「MIU MIU」は1993年にミウッチャ?プラダ(Miuccia PRADA)氏が創設したプラダの「セカンドブランド」(姉妹ブランド)。ブランド名は、ミウッチャのニックネーム「ミュウミュウ」に由来。ミウッチャ?プラダ氏は、イタリアのファッションデザイナー。プラダの創業者、マリオ?プラダ(Mario Prada)氏の孫。

「MIU MIU」のコンセプトは、「BAD GIRL」。イメージは、若い女性が大人のふりをして背伸びしている様子。高級ブランドとしては低価格帯に設定。低価格のアイテムが多い中で、「PRADA」と変わらないレベルの品質、素材とディテールにこだわり、キュートで上質なデザインが特徴。洋服をはじめ、バッグや財布?シューズなども、毎シーズン、注目されているブランドです。

K-POP「BLACKPINK」のジェニーさんの衣装

そして、2022年の12月に大人気K-POPガールズグループ「BLACKPINK」のジェニーさんが、ライブコンサートでバレエの練習着のような衣装を着用し、その画像がインスタグラム(Instagram)にアップされるやいなや、世界中に一挙に拡散しました。ジェニーさんの衣装は、リボンを沢山あしらったトップス(上半身に着る衣服)に、チュチュのスカート(バレエの最も一般的な衣装)、レッグウォーマー(ひざ下から足首を覆う靴下)でコーデされていました。

「BLACKPINK」(ブラックピンク)とは、K-POPの4人組ガールズグループ。現在、グループ活動のみをYGエンターテインメント社がマネジメント。それ以外は個人事務所などで活動。ニックネームは「ブルピン」。女性音楽グループとして世界最大のファンダム(熱心なファン集団)を有しています。

キュートな外見とは裏腹に、セクシーかつクールで「強い女性」をイメージさせるパフォーマンスと、歌唱力の高さが世界で認められています。2020年の米『ブルームバーグ』誌で「世界で最も影響力のあるポップスター」に選ばれた世界的な人気グループ。メンバーは、ジェニー(JENNIE)、リサ(LISA)、ジス(JISOO)、ロゼ(ROS?)の4人。

メンバーの4人は、世界的ファッションモデルとしても活躍。「ジス」さんはディオール、カルティエ、「ジェニー」さんはシャネル、カルバン?クライン、ポルシェ、「リサ」さんはセリーヌ、ブルガリ、M?A?C、「ロゼ」さんはティファニー、イヴ?サンローランのアンバサダーを務めています。

このジェニーさんの影響力によって、K-POP界で「バレエコア」ファッションが急速に拡大。衣装からダンス、メーク、ヘアスタイル、ネイルまでさまざまなものに「バレエコア」の影響が広まっていきました。

K-POPアイドルにはもともとバレエ経験者が多い!

前述の西嶋広美氏は、もともとK-POPアイドルのなかにはバレエ経験者が多く、「バレエコア」が浸透する下地があった点を指摘しています。「TWICE」(トゥワイス)のミナさんや「LE SSERAFIM」(ル セラフィム)のカズハさん(オランダ留学経験者)などが、バレエ経験を生かした高度なパフォーマンスを披露しています。

また、「NewJeans」(ニュージーンズ)や「Red Velvet」(レッドベルベット)といった人気ガールズグループだけではなく、ボーイズグループもバレエコア的な要素を取り入れるなど、K-POP業界全体に広がりを見せている。それが西嶋氏の分析です。

そうした現象が、動画/画像系SNSを通して、日本/世界のK-POPファンに拡散し、世界のファッション業界を巻き込みながら、「バレエコア」ファッションブームが発生しているのです。

→「バレエコア」の要素を取り入れたK-POP MV(ミュージックビデオ)

LE SSERAFIM 「Swan Song」(By LE SSERAFIM)

「フェミニズムの流行」と「ボディポジティブ」

若年層マーケティング専門メディア「SORENA」が、Z世代の若者の間での「バレエコア」ブームの背景を3つの視点で明快に整理しているので、紹介しましょう。

第1が、「フェミニズムの流行」です。バレエは、女性らしさの究極の表現ともいえます。そのようなスタイルの流行は、女性らしさを率直に表現することであり、女性が社会での地位を獲得してきた現代だからこその流行であると分析されています。「フェミニズム」(Feminism)とは、社会?経済?政治などあらゆる領域において、女性が権利を獲得し、自由に選択できる社会を目指すための思想と、それに伴う動き(ムーブメント)/社会現象を意味します。

第2が「ボディポジティブの価値観/発想」です。バレエスタイルは、身体のラインを強調します。これは、自分の身体を肯定的に捉えること(ボディポジティブ)の一環であるともいえます。ボディポジティブ(body positive)とは、「自分の身体をありのままに愛そう」という、欧米を中心に始まったムーブメント。社会が決めた「理想的な体型?外見」に左右されず、自分の自然のままの身体をポジティブに評価するという価値観です。

第3が「バレエの優雅さへの憧れ」とその背後にある「現実逃避」です。Z世代の中には、将来に対して「大きな夢」を描けないという「現実」に直面している人も少なくないようです。

そうした状況のなかで、ロマンティックなイメージをファッションやライフスタイルに取り入れる「バレエコア」の様式は、自分自身を表現し、日常生活に華やかさと優雅さをもたらすものとして注目されているのです。無論、そうした華やかさと優雅さの背後には、「現実逃避」(escape from reality)の側面があることも否定できません。

「バレエコア」ファッションがシューズや水着に拡大中!

ファッション業界専門情報サイト「WWD JAPAN」(Women’s Wear Daily)によると、「マーク ジェイコブス」(MARC JACOBS)は、バレエコアブームが広がるなかで、ブラジルのシューズ&バッグブランド「メリッサ」(MELISSA)とコラボした商品を発売することを発表しました。バレエシューズをモチーフにした「バレリーナ」(2,4200円)はメタリック&クリア。「ミュールサンダル」(4万9500円)は9cmのヒールを備えながらも「快適な履き心地もかなえる」シューズ。

また、2024年サマーシーズンでは、水着業界全体として、リボンやレースなどでとことん「甘く」仕上げた「バレエコア」デザインが積極的に採用されるようです。

くわえて、バレエコアの典型的なデザインである「リボン」が、ブローチやヘア?アクセ(サリー)、バッグ&シューズなどの素材やフォルム(形状)に取り入れられ始めている、という報道もあります。

ファストファッションのグローバルブランド「ZARA」でも、サテンの光沢感が上品で、U字のカッティングや、ダブルストラップに太めのゴムが使用されているバレエフラットシューズ、「サテン フラットシューズ」が人気だそうです。ちなみに、かかとの部分が低く比較的平らな形をしたフラットシューズは、長時間立ちっぱなしの時や遠くまで歩く場合に、靴ずれができにくいというメリットがあり人気だそうです。

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