常にチャレンジ ~ニューヨークで育まれた挑戦心~

私の地元は茨城県で、周りには外国人はいない環境でしたが、地元の高校にたまたま交換留学プログラムの制度があり、17歳の時に生まれて初めて外国へ行きました。それがニューヨークでした。3週間の滞在でしたが、まったく英語が話せず、現実を思い知りました。その悔しさが消えず、帰国後は猛勉強。将来的にアメリカの大学に進みたいと考え、まずは神田外語学院に入学しました。
在学中は学んだ英語を生かしながら働けるという理由から、神田外語学院と業務提携しているホテルで通学社員として働きました。勉強しながら働くのは大変でしたが、欧米系のお客様が多く、常に英語が飛び交っている環境の中で、学校で学んだ英語のフレーズを使うことができ、通じたときは「やった!」という気持ちになりました。神田外語学院を卒業した後、念願であったアメリカの大学に進学することができました。卒業後は同ホテルへ就職し、20年働いた後、次のステップへ進むため、株式会社共立メンテナンスへ転職しました。

一から作り上げたホスピタリティ

共立メンテナンスは寮事業に始まり、ビジネスホテル事業、リゾートホテル事業、高齢者向け住宅事業など、学生から社会人、高齢者まで、幅広い世代へサービスを展開する企業です。2011年に入社して早々にドーミーイン高松の支配人を任されましたが、当時は海外のお客様が来ることはほとんどなく、館内の表示はすべて日本語。一週間に1人か2人ほど海外のお客様が来ましたが、スタッフが慣れていないため、対応できない場面が度々発生しました。私の初めのミッションはそれらを一新することからスタートしました。日本語に加え、英語、韓国語、中国語の案内を必ず表示すること、海外からお客様が来た時に渡せる外国語で記載された案内を準備するなど工夫し、手作りで海外のお客様対応を作り上げていきました。今では外国語を使いこなすスタッフは数多くおり、海外からお客様が来る際は、英語はもちろんのこと、その国の言葉を話せるスタッフを配置します。大型団体客が来る際は、本部からヘルプに行くこともあり、外国語を話せるスタッフが非常に活躍しています。

共立ブランドを世界へ発信

現在私が所属しているホテル海外営業部の主なミッションは弊社が運営?管理しているビジネスホテル「ドーミーイン」やリゾートホテル「共立リゾート」へ、海外のお客様を誘致することです。アプローチには様々な方法があり、国内の旅行業者やランドオペレーターとの連携、直接海外に出向き海外のエージェントとの交渉、海外の展示会に出展して直接PRする等、多岐にわたります。
一般的にビジネスホテルと言うと、必要最低限のサービスを提供するというイメージを持たれがちですが、弊社のドーミーインは岩風呂等の大浴場やご当地新皇冠体育を取り入れた朝食、夜にはラーメン「夜鳴きそば」、一部施設で無料ハッピーアワーを実施するなど、ビジネスホテルには無いサービスを行っているため、お客様から多くの喜びの声をいただきます。最近は少しずつネームバリューが上がり、ここ10年で会社の成長を直に感じることができており、やりがいを感じております。
今後の目標は世界中に共立ブランドを発信していくことです。ドーミーイン事業は30%が海外からのお客様ですが、アジアが中心です。まだまだ欧米系に共立リゾートやドーミーインのブランドが浸透していない部分もありますので、英語力を生かし、もっと欧米のマーケットを開拓していきたいと思っています。そのため、国際色豊か且つ、情熱を持って仕事を進めていける人に入社していただき、一緒にお仕事をしたいと思っています。

今だからこそやるべきこと

コロナウィルス禍で、国内外の行き来が難しい時代だからこそ、読み書きのトレーニングに励んでほしいと思います。ビジネスにおいて、文章を書いて相手に理解してもらうことや、書いてあるものをこちらが理解しなければならないことが頻繁にあります。特に交渉などは、文章力が非常に必要とされますので、今だからこそ力を入れるべきだと思います。
また、英語を使って何をしたいのか、改めて考えてみることも大切だと感じます。私は学生の頃、先生から「松本は英語を使って何をしたいの?」とよく聞かれていました。当時は理解できず上手く答えられませんでしたが、今考えてみると、そこが最も重要なことだと思います。海外の方、特に欧米の方々は、性格がはっきりしているため、興味が無い話だとそもそも話を聞いてくれません。日本人であればにこにこしながら聞いてくれますが、グローバルに自分の考えを展開するためには、それに対する深い知識と情熱が必要となります。しっかりと目的を持って語学を学び、幅広い知識を蓄えていくことで、海外の方々と深く、対等に語り合うことが出来るのだと思います。

社会で必須となる提案力を英語プレゼンから学ぶ

社会に出るとあらゆる場面で自分の意思や考えを人に伝え、それを理解してもらわなければなりません。そのため、プレゼンにおけるリサーチや、リサーチした内容を頭に入れてアウトプットするという作業は社会に出てからすぐに使えることで、非常に良い訓練になります。それに加え、英語でプレゼンをする際には、ジェスチャーや表情など、日本語以上に表現力を強化することが重要となってきますので、英語のプレゼンが上達すれば自然と日本語のプレゼンも上手くなります。日本語ですら難しいプレゼンを、英語でトレーニングするのですから、もし将来的に日本社会で生きていくことになっても必ず生かされます。
お客様への営業も、組織の中で生き抜くことも、結局は自身の提案力が重要となります。英語でプレゼンを行うことを一時的な勉強と考えず、後々必ず繋がってくるということを意識して努力を続けてほしいと思います。